活動経過報告会を行ったWRCで日本ラウンド承知準備委員会の高橋浩司氏 2019年のWRC世界ラリー選手権日本ラウンド開催を目指すWRC日本ラウンド招致準備委員会は8月22日、東京都内で活動経過報告会を開催。招致準備委員会の中心を担う株式会社サンズがWRCプロモーターと開催契約を結んだと発表。また、2019年9月、または11月を候補日としてFIAに開催申請を行ったことや大会名称を『ラリー・ジャパン』として検討していることをアナウンスした。
2018年1月に行われた東京オートサロン2018で発表された、WRC日本ラウンドの招致計画と招致準備委員会の発足。2017年にトヨタが復帰したことで国内でも人気が再燃しつつあるWRCの国内大会を2010年以来に復活させるべく、関係各所との調整が進められてきた。
その招致準備委員会の中心を担うサンズは、WRCのプロモーターである『WRCプロモーターGmbH』とWRC日本ラウンドに関する開催契約を締結した。契約期間は4年間で、2019年のWRC日本ラウンド復活が確定した場合、2022年までWRCを開催するという。
これにあわせて招致準備委員会は競技を主催するTMSC(トヨタ・モータースポーツ・クラブ)と共催するという形で、JAFを通じてFIAに開催カレンダーを申請。先日、JAFが公示した国際スポーツカレンダーにも『2019年FIA世界ラリー選手権 Rally Japan 2019』が記載されている。
開催日程については2019年9月12~15日、2019年11月7~10日、14~17日の3日程が候補とされており、開催地域は愛知県と岐阜県、一般公道と舗装された林道が舞台となる予定で、これまでのグラベル(未舗装路)イベントではなく、ターマック(舗装路)イベントとしての実施が予定されている。
ヘッドクオーターとサービスパークは愛知県長久手市にある愛・地球博記念公園(通称モリコロパーク)に設営することが想定されており、このモリコロパークには来場者が楽しめるエキシビションエリアのほか、1周5kmあるというサイクリングロードを活用したSSの設定構想も練られている。
招致準備委員会の高橋浩司氏は「この形が実現すれば、それがひとつのラリージャパンの特色となり、ラリーを初めて見る本州のファンにも観戦しやすい環境を提案できるものと思っております」としている。
大会名称については1月末の段階で『RALLY OF JAPAN(ラリー・オブ・ジャパン)』として検討されていたが、2010年まで使用されていた『Rally Japan(ラリー・ジャパン)』の名称を使用するべくAG.MSC北海道と協議が進められており、実現すればモータースポーツファンになじみ深い名前で開催されることになる。
なお、今回の申請は正式に開催が決定したものではなく、あくまで暫定のもの。今後、各種手続きや視察などを経て、12月上旬に開催予定のWMSC世界モータースポーツ評議会で審議にかけられた後、正式決定が下される。
WRCプロモーターが開催可否を判断するキャンディデートイベントについては、この日詳細は語られず。ただ数週間以内にアナウンスするとのことで、こちらは続報を待ちたい。
また、2019年のWRC日本ラウンド招致活動を後押しする『WRC招致応援団』が結成され、メンバーとしてプロスケーターの小塚崇彦さんと、SKE48卒業生でコドライバーとしてラリーに参戦している梅本まどかさん、J SPORTSで放映されているWRC速報のナビゲーターを務める栗田佳織さん、そしてクルマ好きで知られるフリーアナウンサーの安東弘樹さんが就任したことも発表された。