レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、2019年にパワーユニット/エンジンをルノーからホンダに変更するという決断は正しいものだという確信があると語った。
2007年からルノーエンジンを搭載し、2010年から2013年にはF1コンストラクターズ、ドライバーズ両タイトルを獲得したレッドブルだが、F1がパワーユニットの時代に入った後、ルノーの性能と信頼性に次第に不満を募らせていった。その結果、両者の関係は悪化し、ついに2018年末で袂を分かつこととなった。
レッドブルは現在姉妹チームであるトロロッソが提携するホンダと2019年に向けて契約。ホンダはマクラーレン時代には期待したような結果を出せなかったものの、すでに大きく向上しつつあり、2019年にはルノーを上回るパワーユニットを作ると、マルコは予想している。
「来年はルノーを超えられると確信している」とマルコはレッドブルが運営するServus TVにおいて今週語った。
「ルノーは今のエンジンパッケージをうまく制御できていない。パフォーマンスはメルセデスやフェラーリのレベルには届かない。信頼性についてもそうだ」
「もうルノーのことは信じられなくなった。ルノーにとって、我々はパワーユニットを購入するカスタマーにすぎない。公平な扱いは受けているが、当然のことながら、彼ら自身のファクトリーチームが常に優先権を持つ」
「高い競争力を発揮できるようになるというルノーの約束は果たされていない。だから、他の選択肢の方を選ぶことに決めたのだ」
「ホンダと契約することで、100%コミットし、人的・技術的リソースを持ち、我々をナンバー1チームとして扱ってくれるパートナーを手に入れた」
「ホンダは来年、より多くの労力を注いで努力するはずだ。さくらにある彼らの開発拠点はどこよりも優れている」
12年にわたるルノーとの関係を解消し、ホンダに移るという決断を、チームオーナーであるディートリッヒ・マテシッツは歓迎したと、マルコは明かした。
「交渉の初期段階で、ボスであるマテシッツに話したところ、彼は大喜びしていた」
■「ホンダF1とのパートナーシップにおいて、マクラーレンと同じ過ちは犯さない」とマルコ
マクラーレン・ホンダは3年にわたる提携期間において成果を出すことができなかった。しかしレッドブルはマクラーレンと同じ過ちはしないと、マルコは主張している。
「ホンダとの提携については、マクラーレンとは違うアプローチを採る」とマルコは言う。
「マクラーレンは、どういうエンジンにすべきかということをホンダに指示する傾向にあった」
「しかし我々が彼らに対して言うのは、可能な限り最高のエンジンを作るようにということだけだ。そうしてでき上がったものをシャシーにうまく組み込む。そのためにあらゆることに関して共に協議していく」
今年新たにホンダのパートナーとなったトロロッソのパフォーマンスを見れば、パワーユニットが向上したことは明らかであると、マルコは言う。
「(ホンダは)自身がミスをしたことを悟り、スタッフを変更し、エキスパートからアドバイスを受けた。今年のトロロッソを見れば、物事が正しい方向に進んでいることが分かる」