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全シーンが恐怖の伏線 トラウマ級ホラー『へレディタリー/継承』11月30日公開決定

2018年08月21日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 ホラー映画『Hereditary』が『へレディタリー/継承』の邦題で11月30日から公開されることが決まった。


参考:2018年上半期ホラー映画、クオリティーの低い作品が劇場に?【写真】


 『ムーンライト』『レディ・バード』を発表してきた映画スタジオ・A24が製作する本作は、グラハム家の祖母・エレンの死後、遺された家族たちが死よりも残酷な運命と恐怖に襲われるホラー。今年のサンダンス映画祭で発表されるや批評家から高い評価を受けていた。


 主人公はエレンの娘のアニー。彼女は過去の出来事がきっかけで母・エレンに愛憎入り交じる感情を抱いていたが、家族とともに粛々と葬儀を行っていた。エレンの遺品が入った箱には、「私を憎まないで」というメモが……。アニーと夫・スティーヴン、高校生の息子・ピーター、そして人付き合いが苦手な娘・チャーリーは家族を亡くした喪失感を乗り越えようとするが、不思議な光が部屋を走ったり、誰かの話し声がしたり、暗闇に誰かの気配がしたりと奇妙な出来事がグラハム家に頻発する。やがて最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖がアニーたちに襲いかかる。


 監督・脚本を務めたのは、本作が長編映画監督デビュー作となるアリ・アスター。天才的な発想と演出、すべてのシーンがラストへの恐怖の伏線となる計算し尽された脚本と異常なまでの完成度は、ホラー映画の新たな到達点と言われている。主演は『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレット。本作で見せる鬼気迫る怪演で、既に来年発表されるオスカー主演女優賞ノミネートが確実視されている。


 今回完成した日本版ポスタービジュアルは、アニーとその娘・チャーリーの顔が浮かぶグラフィックと“完璧な悪夢”というキャッチコピーが不気味な印象。そして「緻密に張り巡らされた恐怖の罠。”フィナーレ“まで瞬きさえ許されない。」という文言が、全てのシーンがラストへの伏線となる緻密な構成で、観るものがラストに体験する“完璧な悪夢”を示すものになっている。(リアルサウンド編集部)