フェルナンド・アロンソが2018年末でF1キャリアにひとつの区切りをつけると決めたことについて、マクラーレン・ホンダでチームメイトを務めたジェンソン・バトンは、アロンソの判断を全面的に支持すると語った。
2015年に復活したマクラーレン・ホンダでふたりはペアを組んだが、チームが低迷から抜け出せないまま、バトンは2016年いっぱいでF1フル参戦活動から退いた。マクラーレンがホンダとの提携を解消し、ルノーのパワーユニット/エンジンを搭載した今年もパフォーマンスの改善は見られず、アロンソは引退宣言は避けつつ、2019年にはF1に参戦しないという決断を下した。
週末にWECが行われたシルバーストンで、バトンはメディアに対し、アロンソがF1から離れること、復帰する道を残したことは正しい選択であるとの考えを示した。
「『やっと正しい決断を下したな』と彼に言ったんだ。彼はようやく現実を見つめたんだと思う」とバトン。
「いつF1から退くかを決めるのはドライバー自身だ。彼は僕と同じ選択をした。F1から去るものの、1年後に戻ってくる道を残した」
「正しい選択だと思う。もしマクラーレンが速くなり、優勝できる状態になったなら、彼はF1に復帰するだろう」
■「アロンソはF1はやめてもレースはやめない」とバトン
バトンは、アロンソは類まれな才能をもつドライバーであり、同じチームで走るのは素晴らしい経験だったと振り返る。また、アロンソはF1から離れても、レース活動を積極的に続けていくだろうと、バトンは予想している。
「彼の引退について語るよりも、彼が成し遂げてきたことに目を向けるべきだ。素晴らしいキャリアを築いてきたんだ。タイトルを2回獲得し、何度かあと一歩のところまで行った。そこまでやれるドライバーは多くはない」とバトンは言う。
「チームメイト同士だったから、僕はフェルナンドの強みも弱みも知り尽くしている。彼と同じチームで走り、彼と戦うのは本当に本当に楽しい経験だった」
「僕にとって一番てごわいチームエメイトだったと思う。亡くなった父は、常にフェルナンドに敬意を示していた。フェルナンドの方も僕の父とはとてもうまくやっていた」
「彼は95歳になるまでレースをしているんじゃないかな。僕より積極的にレース活動をしている。スペインではカートスクールを運営して、走ったり教えたりしているし、WECにも参戦している」
「(F1に出場しなくても)来年も忙しく過ごすんだろうね。レーシングドライバーにレースをやめさせることはできない。僕は自分はやめられると思っていたけど、結局やめられなかった」