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WEC:トヨタ、2戦連続フロントロウ独占。「ミスがなくても7号車がポールだったはず」と中嶋一貴

2018年08月19日 12:21  AUTOSPORT web

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2018/19年シーズン初のポールポジションを獲得したマイク・コンウェイ(左)、小林可夢偉(中央)、ホセ-マリア・ロペス(右)
イギリス・シルバーストンで開催されているWEC世界耐久選手権は8月18日、同地で第3戦シルバーストンの公式予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingはマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドがポールポジションを獲得。またセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ組8号車トヨタTS050ハイブリッドが総合2番手につけ、前戦ル・マン24時間に続いてフロントロウを独占した。

 2018/19年シーズン、開幕2戦でともにワン・ツー・フィニッシュを決めているトヨタは今季3戦目となったシルバーストンでも好調を維持し、前日から行われている計3回のフリープラクティスすべてでタイムシートの最上段を譲らずに予選を迎えた。

 18日の予選でもその構図は変わらず。ふたりのドライバーの平均タイムによるポールポジション争いは、トヨタの2台によって争われていく。

 最初にタイムアタックに出たのは8号車トヨタのアロンソで、計測1周目にいきなり昨年のポールポジションタイムを上回る1分36秒789をマーク。しかし、僚友7号車トヨタのコンウェイが2周目にこれを100分の2秒上回り暫定首位に立った。

 その後、2台のトヨタTS050ハイブリッドはドライバーをロペスと一貴へと交代しふたたびコースへ。再逆転を狙う8号車トヨタの一貴は計測1周目に1分37秒362をマークするも、これはコースのトラックリミットを超えたとしてタイム抹消に。
 
 その後、3周目に再度タイムを出しに行くが、すでにタイヤのピーク部分を使ってしまっていたためタイム更新とはならず。その間にタイムをまとめていた7号車トヨタがポールポジションを決め、8号車トヨタは0.411秒差の総合2番手となった。
 
 今季2度目のフロントロウ独占を達成したトヨタは、チャンピオンシップポイントを最大限獲得すべく開幕から3戦連続となるワン・ツー・フィニッシュを目指す。

■アロンソ「予選と決勝ではハイブリッドシステムの使い方がやや異なり、難しい面がある」

「最初のアタック中に、コンマ何秒かタイムをロスしたからタイヤをセーブするために一旦アタックを止めたんだ」と予選を振り返るのは7号車トヨタのファーストアタッカーを努めたコンウェイ。

「2周目は、コース外にはみ出さないように特に注意しながらだったけど良いアタックができた。ホセ(-マリア・ロペス)も素晴らしいアタックをしてくれた。明日も良いレースができると思うよ」

 同じく7号車のロペスも初勝利に向けて先頭からスタートできるのはうれしいと語る。

「明日の目標はもちろん優勝! 僕たちはこれまで何度かポールポジションを獲得ているけど、まだ勝てていないから目標は明確だ」
 
「予選はうまくいったと思う。マイク(・コンウェイ)が1周目のアタックを途中で止めたのにはちょっと心配したけれど、翌周のアタックで素晴らしい走りを見せ、僅差ながらトップタイムをマークした。僕はこの差を守ればいいと分かっていたし、自分のアタックラップには満足しているよ」

 一方、8号車トヨタの一貴は「(トラックリミット違反は)大丈夫だと思っていたのですが、コース外にはみ出したとしてタイムを失ってしまったのがちょっと残念です」とコメント。
 
「しかし、このミスがなかったとしても7号車がポールポジションを獲得していたでしょう。7号車のクルーに祝福を送ります」

「僕自身、今日の結果には満足しており、明日の決勝レースが楽しみです。優勝を目指してプッシュします」

 直前のFP3で最速タイムをマークし予選でも速さをみせたアロンソは、予選日を良い一日だったと振り返った。
 
「FP3でいくつか異なる車両セットアップを試してみて、主たる目的である、レースへ向けたとてもいい準備ができている」

「決勝レースと予選の1周アタックとでは、ハイブリッドシステムの使い方がやや異なり、難しい面があるのは事実だ。それでもチームとしてグリッドの最前列を獲得できたことには満足しているし、僕たちも勝利を目指して戦っていくよ」

 WEC第3戦シルバーストンは8月19日の12時(日本時間8時)に6時間レースのスタートが切られる予定だ。