今週末からのインディカー・シリーズ終盤3連戦を前に、佐藤琢磨はセントルイスに寄りメジャーリーグベースボール(MLB)のカージナルスの試合で、始球式を行った。琢磨の今季メジャーリーグでの始球式は4月のロサンゼルス・エンゼルス、5月のシカゴ・カブスに続いて3回目という人気ぶりだ。
セントルイスでは来週末にゲートウエイでレースが行われるが、今回はそのPRの一環としてブッシュスタジアムに来場。場内TVや地元ラジオ局に出演したり、FOX SPORTの実況席にも招かれて、セントルイスのファンにインディカーの魅力をアピール。
一方のカージナルスも琢磨を歓迎しカーナンバーに合わせたSATO 30のユニフォームを新調し琢磨にプレゼント。琢磨も喜んで袖を通していた。
さすがに3回目の登板ということもあり、マウンドさばきも様になってきた琢磨は、無事に始球式を終えるとボールをもらい、琢磨からはインディカーのPR用ヘルメットをチームにプレゼントした。
日本人初のインディ500ウイナーの人気はいまだに健在で、スタジアムの中では琢磨にサインを求めたり、セルフィーを求めるカージナルスのファンも絶えなかった。
始球式を無事終えた琢磨は「もう今季3回目ですからね。アメリカの人は、サトウはどんだけ野球好きなんだ?って思ってるでしょうね(笑)。それでもメジャーのスタジアムで投げれるなんて誰にでも出来る経験ではないですから、光栄なことですよね。最初に比べるとだいぶ落ち着いて投げられるようになりましたよ(笑)」
「来週はゲートウエイでレースがありますから、カージナルスのファンの人にもレースを見に来て欲しいですね」とコメント。
■アロンソの参戦を期待する琢磨
そして琢磨に先日F1からの事実上の引退を表明したフェルナンド・アロンソについて聞いてみた。
「彼はF1でデビューした後、一度テストドライバーになって、またレギュラーに返り咲いてますよね。僕と境遇が似ていて、昔バルセロナとかで冬のテストしていた頃はよく話をしていたんですよ」
「その後、25歳でワールドチャンピオンですからね。まだ37歳? またF1には戻るんじゃないかな。ただインディ500で勝ちたいとずっと言っていて、昨年はチャレンジしました。アメリカに来てくれるのはインディカーも盛り上がるし良いことだと思いますよ」
「アロンソがどういうドライバーか、どういう風に走るのか、よく知っていますし、インディカーに来ても速いでしょう」
「出る以上速い体制を整えてくるでしょうね。昨年のインディ500も考えられる最高のサポート体制で走っていたし、アロンソレベルのドライバーなら、あのスピードで走れるのは当たり前だと思う。正式にどんな形でのインディ挑戦になるかまだわからないですけど、僕らとしても楽しみです」と、琢磨も今後のアロンソの動向に興味深々のようだ。
琢磨は始球式翌日にポコノに向かい、週末のレースに臨む。