2019年からマクラーレンF1チームに加入することになったカルロス・サインツJr.が、母国の先輩フェルナンド・アロンソのシートを引き継いで、歴史あるチームで走ることは、自分にとって特別なことであると語った。
レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドが2019年、ルノーに移籍することが決まり、アロンソが来年はF1活動を行わないことが明らかになった後、レッドブル傘下のドライバーとして現在ルノーで走っているサインツが、マクラーレンと2019年からの複数年契約を結んだことが正式に発表された。
マクラーレン・レーシングのCEO、ザック・ブラウンは、サインツはアロンソの後を継ぐドライバーとして適任であると述べており、サインツ自身も、尊敬するアロンソに代わってマクラーレンに加入することを喜び、チームがトップに返り咲くために貢献したいと意気込んでいる。
「2019年からマクラーレンのドライバーになることを発表する日をついに迎え、とても喜んでいる。以前から検討してきたことだし、自分のキャリアが次の章に進むことに興奮している」とサインツ。
「僕は幼いころからマクラーレンのファンだった。F1で信じられないような実績を挙げてきた、偉大なチームであり、マクラーレンで走ったドライバーたちは、F1の歴史のなかでもヒーローとして位置づけられるような存在だ」
「もちろん、そのなかのひとりがフェルナンドだ。スペインの次世代レーシングドライバーのひとりとして、彼のシートを引き継いで、マクラーレンのマシンに乗ることは、本当に特別なことだ」
「最後になったが、子どものころからの夢をかなえるチャンスをくれたマクラーレンのすべての人たちに感謝の言葉を贈りたい。このチームは将来に向けて長期的なプランを持っている。マクラーレンが再び成功を収めるための旅路において重要な役割を果たしたい」
■再びレッドブル・レーシングのシートを逃したサインツ
サインツは2014年にフォーミュラ・ルノー3.5でタイトルを獲得し、2015年にトロロッソからF1デビュー、当時のチームメイトはマックス・フェルスタッペンだった。2016年もこのペアが継続されたが、第5戦からフェルスタッペンはダニール・クビアトと交代する形でレッドブル・レーシングに昇格。サインツは自分が選ばれなかったことを悔しがったが、トロロッソで強力なパフォーマンスを見せてクビアトに圧勝、2017年終盤にルノーF1へと移籍した。
リカルドが2018年末で離脱する決断をしたことで、2019年のレッドブルに思いがけなく空きシートが出た。これはサインツにとってチャンスになるものとみられていたが、トロロッソ時代、フェルスタッペンの関係が良好ではなかったことが、サインツにとって不利に働いたのかもしれない。
レッドブルは2019年、現在トロロッソ・ホンダで走るピエール・ガスリーを起用する可能性が高いものと考えられる。