モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦ミシガン
カイル・ブッシュが3位、
デニー・ハムリンが8位フィニッシュ
ミシガンの高速オーバルで行われたカップ・シリーズ第23戦は、トヨタ・カムリ勢が速さを見せるもカイル・ブッシュが3位、デニー・ハムリンが8位フィニッシュ。
ミッドオハイオのロードコースで行われたエクスフィニティ・シリーズは、クリストファー・ベルが終盤首位を追いましたが接触でスピン。11位に終わりました。ミシガンでのトラック・シリーズでは、ブレット・モフィットがファイナルラップ、最終コーナーからの僅差の大逆転で今季4勝目を挙げました。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第23戦 Consumers Energy 400
開催日:8月12日
カイル・ブッシュが3位、
デニー・ハムリンが8位フィニッシュ
8月12日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦『Consumers Energy 400』が開催されました。
年間36戦の終盤10戦で、上位16名のドライバーによりタイトルを争うプレーオフまで今大会を含め残り4戦。トヨタ勢では、今季を席巻してきた“ビッグ3”の一角である、カイル・ブッシュとマーティン・トゥルーエクス・Jr.がそれぞれ6勝、4勝を挙げてプレーオフ進出を確定しているほか、1カ月前のデイトナ戦ではシリーズフル参戦2年目の22歳、エリック・ジョーンズがキャリア初勝利を飾り、トヨタ勢として3人目のプレーオフ進出を決めました。
トヨタ勢では他に、デニー・ハムリンがランキング9位で進出圏内。ダニエル・スアレツも初勝利を挙げればプレーオフ進出の可能性を残しており、残り4戦での戦いに期待がかかりました。
12日(日)午後2時49分、2マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。前戦に続き2週連続のポールポジションを獲得したハムリンと、僅か0.011秒差で2番手となったカイル・ブッシュが最前列に並んでスタートを切りました。
その後方2列目4番手からスタートを切った、地元ミシガン州出身のエリック・ジョーンズは8周目に単独スピン。何とかどこにもぶつからずにコントロールを取り戻しましたが、周回遅れとなってしまいました。また、7番手から上位浮上を伺っていたトゥルーエクス・Jr.も他車に接触されてスピン。車両後部にダメージを負い、38位と大きく後退。
首位争いを繰り広げたカイル・ブッシュは、ステージ1を2位でフィニッシュ。38位まで落ちながらもピットタイミングを上手く活かし、目覚ましい追い上げを見せたトゥルーエクス・Jr.が5位、ハムリンが6位となりました。
ステージ2も前半はカイル・ブッシュが首位争いを展開。中盤のコーションで給油タイミングをずらしたトゥルーエクス・Jr.が2位、スアレツが3位、エリック・ジョーンズが4位と上位に浮上しましたが、エリック・ジョーンズはふたたびスピン。
ステージ2の後半はトゥルーエクス・Jr.が首位での走行を続けましたが、あと1周というところで痛恨の燃料切れ。ステージ終了前にクローズされ、本来入れないピットへ向かったトゥルーエクス・Jr.は、ペナルティを受けることに。ステージ2もカイル・ブッシュが2位で終えることとなりました。
このペナルティでトゥルーエクス・Jr.は一旦周回遅れとなりましたが、ステージ3が始まって7周ほどでクラッシュ車両によりイエローコーションが出され、“ラッキー・ドッグ”(コーション発生時に周回遅れの最上位車両が1周取り戻せる救済措置)を獲得して首位と同一周回に復帰しました。
残り57周での再スタートとなりましたが、これは無給油では走り切れない距離なため、各チーム戦略が分かれました。カイル・ブッシュとハムリンはピットに入らず、3位、9位。エリック・ジョーンズやスアレツ、トゥルーエクス・Jr.はピットへ向かい、後方からの追い上げに。
その後はイエローコーションが出ず、残りが30周を切ったあたりからグリーンフラッグ下でのピットイン開始。カイル・ブッシュやハムリンらに続き、残り20周を切るあたりでトゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、スアレツもピットへ。
残り11周で全車がピットを終え、この時点でカイル・ブッシュは4位、ハムリンが9位。上位勢はそれぞれ大きく離れており、逆転のためにさらなるイエローコーションの発生が期待されましたが、最後までコーションは出されず、カイル・ブッシュが3位、ハムリンが8位でともにトップ10フィニッシュ。
スアレツは最後尾スタートから11位、エリック・ジョーンズは2度のスピンから追い上げ13位、トゥルーエクス・Jr.は14位でレースを終えることとなりました。
次戦第24戦は8月18日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われます。
ドライバー カイル・ブッシュ
「今日は勝つべきドライバーが最後に勝ったということです。我々はかなり近い所まで行きましたが、僅かに及びませんでした。全体的に見れば我々にとっては良い一日だったと思います。我々のトヨタ・カムリは好調でしたし、ベストを尽くしました」
NASCAR XFINITY SERIES
第21戦 Rock N Roll Tequila 170
開催日:8月11日
首位猛追のクリストファー・ベルが惜しくも接触
トヨタ勢はトップ10フィニッシュならず
8月11日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第21戦『Rock N Roll Tequila 170』が米国北部オハイオ州レキシントンのロードコース、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催されました。
ミド・オハイオでのNASCARレースは、エクスフィニティ・シリーズでのみ開催されており、初開催の2013年以来今年で6回目となります。この週末、カップ・シリーズとトラック・シリーズはミシガンのオーバルで行われていますが、エクスフィニティのみ、前戦ワトキンス・グレンに続き2週連続でのロードコース戦です。
11日(土)午後3時9分、1周2.258マイルのロードコースを20周、20周、35周の3ステージ合計75周(169.35マイル:約270km)して競われる決勝レースがスタート。
21歳のブランドン・ジョーンズが3番手グリッドからスタートを切りましたが、10周目にスピン。36位へと大きく後退。トヨタ勢はステージ1終盤、ステージ2でのスタートポジションを考慮しピットイン。ステージ2は上位勢がピットインしたことでシリーズレギュラーのクリストファー・ベルが4位、今季3戦目の出場となる20歳のカイル・ベンジャミンが8位で再スタート。
ブランドン・ジョーンズはこのステージ間のコーションで“ラッキー・ドッグ”を獲得し、首位と同一周回に復帰しましたが、ステージ2終盤にふたたびスピン。ステージ2はベルが3位、ベンジャミンは12位で終えました。
ステージ3は、ピット戦略の違いにより5位からスタートを切ったベルがポジションアップ。50周目過ぎには2位へと浮上しました。この時点で、首位との差は5秒近くありましたが、60周目にスピン車両によりイエローコーション。
これでマージンはなくなり、ベルの逆転が期待されましたが、再スタート直後、2位争いのバトルの中でベルは他車から接触されてスピン。24位まで後退を余儀なくされてしまいました。
レースはその後もう一回のイエローコーションにより、残り6周でのレースとなり、追い上げたベルがトヨタ勢最上位の11位でフィニッシュ。ベンジャミンが13位でレースを終えました。
ベルは5戦ぶりにトップ10フィニッシュを逃すこととなりましたが、2位に17ポイント差をつけてのランキング首位をキープしています。
次戦第22戦は8月17日(金)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われます。
ドライバー クリストファー・ベル
「この2週間、ロードコースのレースでよくやってくれたチームを誇りに思います。今日は望んでいた結果は得られませんでしたが、ハードワークで支えてくれているチームのために走るのは光栄ですし、とても感謝しています」
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第15戦 Corrigan Oil 200
開催日:8月11日
21番手スタートのブレット・モフィットが
チェッカー目前の劇的な大逆転で今季4勝目!
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第15戦『Corrigan Oil 200』が8月11日(土)にミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
年間23戦で行われているトラック・シリーズは、終盤の7戦でプレーオフを戦うため、プレーオフ前のレギュラーシーズンは、今大会と次戦のブリストルの2戦のみとなります。
8人が進出できるプレーオフ、トヨタ勢はここまでに3勝を挙げているブレット・モフィットと、1勝を挙げたノア・グラッグソンの2名が既に進出確定。今季途中で18歳になったばかりながら第10戦で2位に入るなど活躍を見せている、トッド・ギリランドが初優勝を果たしてプレーオフ進出を果たすかに注目が集まりました。
11日(土)午後1時11分に2マイルオーバルを20周、20周、60周の3ステージ合計100周(200マイル:約320km)して競われる位決勝レースがスタート。初めて走るミシガンながら、予選で2番手につけ、4戦連続となる最前列グリッドからスタートを切ったギリランドと、3番手スタートのグラッグソンが序盤から首位争いを展開。
ステージ1はギリランドが3位、グラッグソンが4位となりました。一昨年、自身キャリア初勝利をここミシガンで挙げたブレット・モフィットは、21番手スタートから徐々にポジションを上げ、ステージ2前のコーションでピットに入らず首位に浮上。
その後、ステージ2はイエローコーションが多発する展開となり、ピット戦略もさまざまに分かれるなか、モフィットが3位、グラッグソンが4位、ギリランドが8位。
ピット戦略の違いにより、ステージ3はピットインしなかったグラッグソンが首位、ギリランドが4位、モフィットはピットへ向かい14位で再スタート。
ステージ3の前半はイエローコーションが出ないまま推移したため、グラッグソン、ギリランドらが70周を過ぎたあたりでグリーンフラッグ下でピットに向かいましたが、まだモフィットらが入っていなかった78周目にクラッシュ車両によりイエローコーション。
グラッグソンとギリランドはピットに向かわず、最後までそのまま走り切る作戦とし1位、2位へ。2本タイヤ交換でポジションを上げたモフィットが3位。その後には、4本交換したライバル勢が続くという状況で、残り17周での再スタートが切られました。
ギリランドがグラッグソンをかわし、首位に立つも、3周でタイヤの新しいライバル勢の先行を許し後退。モフィットが首位の車両を追い、最後は2台のバトルに。
2位のモフィットは、ファイナルラップの最終コーナーでインに飛びこむと、2台はほぼ並んだままフィニッシュラインへ。僅かに前に出ていたモフィットが、0.025秒という僅差でこの勝負を制し、今季4勝目を挙げました。
グラッグソンは4位、ギリランドが5位でチェッカーを受け、トヨタ・タンドラは3台がトップ5フィニッシュを果たしました。
次戦第16戦は8月16日(木)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催されます。
ドライバー ブレット・モフィット
「この小さなチームとともに、今季4度もビクトリーレーンに上れるなんて、驚くべきことです。今年、私は本当に良いクルマでレースを戦えており、このチームと戦えることを光栄に思っています。今日もプレーオフポイントを稼げましたし、良い手応えを得ているので、この勢いをプレーオフにも活かして行きます」