世の中、大声を上げて不平不満を口にする人が一定数いる。しかしその主張をよく聞くと「それはあんたにも原因があるんじゃないの？」と思いたくなる、厄介なめんどくささを孕んでいるケースがある。本人は「俺間違ってないだろ。世間がおかしい。不公平だ」と本気で信じているけど、客観的な立場から見ると、実際には身勝手な怨嗟に由来している、なんてこともままある。
先日2ちゃんねるで「【悲報】社会人、ガチで友情が成立しない」というスレッドを見た。ちょっとみなさんにも紹介したい。（文：松本ミゾレ）
「金や出世が絡むと人間こうなるんか」「職場で友人は出来ない気がする」と落胆
彼は自分のことを「大学まで友達が出来なかったことがない」のに、現在の勤務先の同僚とは全く仲良くなれる気がしないと嘆いている。加えてスレッド中では「金や出世が絡むと人間こうなるんかと思った」だの「職場には（友人が）一生現れん気がする」だの言っている。
職場の人間関係は円滑であるに越したことはないけど、正直この主張には違和感をおぼえる。だって職場でしょ？ なんでわざわざ友達を作ろうとしているんだろう。
職場は生活をするためのお金を稼ぐための場所であって、友達を探すための場ではない。社会人になって同僚と友情が成立しないという嘆きって、あまりに的外れな苦悩のように感じるのだ。
「同僚同士で友達ごっこやってる会社がマトモだった試しがない」
件のスレ主の主張って、会社勤めをする人ならあんまり考えないことじゃないだろうか。僕も考えたことはないし、第一既に仲のいい友達がいるなら、休日にそういう面子と集まって飲む方が楽しいだろうし。むしろ「俺別にもう友達いるし、会社絡みでわざわざ飲み会とかもダルいし」と感じる人も多いんじゃないかと思うんだよね。
このスレッドにも、スレ主の主張に首をかしげる人は多い。いくつか紹介しよう。
「ワイは会社の同僚上司後輩とよく神宮行くしゴルフも行くけど友達かと言われると違う気がする。仲はいいけど」
「同僚同士で友達ごっこやってる会社がマトモだった試しがない」
「仕事仲間とプライベートで会いたくないわ。なんでリフレッシュするのに仕事せなあかんねん」
「仕事仲間で友情は厳しいわ」
こんな具合に、まあ「そうでしょうね」と思える意見が多い。スレ主に積極的に賛成する意見は、「同僚との友情のほうが学生時代のそれより深いと思うわ」とか「どんだけ殺伐とした会社で働いてるんだよ」など、数えるほどだった。
やっぱり、職場で友達作りをする必要性は低いもん。社会人になっても友達が欲しいなら、サークルとかオフ会とか、会社と関わりのないところに目を向けるし。
職場はお金を稼ぐところ。そもそも、もう友人がいるなら、改めて浅く広く友達を作ろうなんて思わなくてもいいだろうし、今いる友達とより親睦を深めればいいと思うんだよね。会社は学校じゃないよ。
