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野生のカバ、写真撮影していた中国人観光客を襲い死なせる(ケニア)

2018年08月14日 14:03  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ケニアで野生のカバが観光客を襲う(画像は『The Independent 2018年8月12日付「Hippo kills tourist taking photos of wildlife in Kenya」(Rex Features)』のスクリーンショット)
カバは動きが鈍い草食系動物という印象を持たれることもあるが、野生のカバは獰猛で時に人や他の動物を襲うことがある。このほどアフリカのケニアで、中国人観光客がカバに襲われ死亡したという。『The Independent』などが伝えた。

ナイロビ北西部リフト・バレーのナイバシャ湖に近いリゾートホテルのそばで、写真撮影をしていた中国人観光客チャン・ミン・チュアン(66歳)さんが、カバに襲われ命を落とした。

実はその数時間前にも、チャンさんが襲われた場所から3~4km離れた地点で、現地の釣り人がカバに胸を噛まれて死亡した。男性の傷は深く、湖から引き揚げられて数分後に息絶えたという。

8月11日の夜には、別の中国人旅行客のウ・ペン・テさん(62歳)がカバに襲われ、地元の病院へ治療のため搬送されている。

ケニア野生動物局のスポークスマン、ポール・ウドートさんは「カバが観光客を攻撃することは稀です。普通はガイドが観光客を守っていますから」と述べている。しかし現地メディア『The Star』に語った目撃者の話では、襲われたチャンさんはソーパホテル近くで写真を撮っていたが、カバに近寄りすぎたために胸を噛みつかれたようだ。

ナイバシャ湖ボート所有者協会理事長のデイビッド・キロさんは、「カバは水位が上昇したために、ホテルや農場の近くまで草を食べにやって来ざるをえなかったのです。このようなことは今回特に初めてというわけではありません」と話している。しかし近年は、野生のカバが草を食べる場所に人間がどんどん侵入してきているため、カバが人を襲う事故が増えているようだ。今年に入り、6人がナイバシャ湖近辺でカバに襲われて命を落としている。1月には、釣り人がこの湖で漁のために網を準備しているところをカバに襲われて死亡した。

ケニア野生動物局は現在、観光客を襲ったカバを追跡している。リフト・バレーは、カバ以外にもキリンやシマウマなどがよく見られるスポットとして観光客に人気があるという。

画像は『The Independent 2018年8月12日付「Hippo kills tourist taking photos of wildlife in Kenya」(Rex Features)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)