政府は、2020年までに男性の育児休業取得率を13%とする目標を掲げている。女性の社会進出や働き方の多様化が進み、共働き世帯が多数を占める世の中になったものの、男性の家庭進出は途上にある。
こうした状況を打破する一手になるだろうか。積水ハウスは7月26日、男性社員の1か月以上の育児休業完全取得を推進すると発表した。9月1日から実施する。
同社は2006年、人事施策の方針として「人材サスティナビリティ宣言」をし、多様な人材が活躍できる職場づくりに取り組んでいる。女性社員のみならず男性社員全員へ向けて育児休業取得を推奨しているが、現状では、男性の平均取得日数はわずか2日に留まっているという。
「全社をあげた取り組みで、子育てを応援する社会を先導する」
9月から始まる取り組みでは、3歳未満の子を持つ男性社員全員が、子の誕生から3歳に達する日までに1か月以上の育児休業取得を推奨する。分割での取得も可能で、最初の1か月は有休となる。進捗率も毎年開示する。
今後は、全員の育休取得実現のため、対象社員やその上司が育休取得に向けて、具体的な計画を立てられる研修を行い、取り組みへの理解とスムーズな導入ができるよう、社内のサポート体制を整備するという。同社はプレスリリースで、
「全社をあげた取り組みにより『男性社員1か月以上の育児休業完全取得』を推進し、『キッズ・ファースト企業』として子育てを応援する社会を先導します」
とコメントしている。