8月16日に開幕するWRC世界ラリー選手権第9戦ドイチェランドに向けて、ドイツでテストを行っていたWRC2ドライバーのガス・グリーンスミスがクラッシュ。コドライバーとともにヘリコプターで病院へ搬送された。
グリーンスミスは1996年イギリス生まれの21歳。2013年にラリーデビューを果たし、イギリス国内のラリー選手権で腕を磨いた後、2017年からWRC2に参戦を開始した。2018年はMスポーツのドライバーとしてフォード・フィエスタR5をドライブし、ドライバーズランキング3番手につけている。
そんなグリーンスミスは週末のラリー・ドイチェランドに向けてドイツ国内で事前テストを実施。バウムホルダー軍事演習場を時速120マイル(時速約190キロ)で走行中に、コース脇の岩に激突するクラッシュを起こした。
アクシデント発生後、グリーンスミスとコドライバーのクレイグ・パリーはドイツ・トリーアにある病院にヘリで搬送された。グリーンスミスは肋骨や背中などに痛みを訴えたものの大事には至らず。すでに病院を後にしており、ラリー・ドイチェランドにも参戦する。
しかし、同乗していたパリーはクラッシュの衝撃が大きく、現在も病院で治療を受けており、ラリー・ドイチェランドを欠場することになった。
グリーンスミスはWRC公式サイトのWRC.comに対し「あのアクシデントは僕のミスだった」とコメントしている。
「時速120マイル前後で、ヒンケルシュテイン(戦車の脱輪を防ぐために置かれる縁石)に衝突してしまったんだ。それもクレイグ(パリー)が乗っていた助手席側からね」
「今も体が痛いけどラリーへの参加を取りやめる理由にはならない。不快感は残っているけど、折り合いをつけながら戦うよ」
グリーンスミスがドライブしていたフィエスタR5はダメージが大きく、Mスポーツはマシン修復を断念。ラリー・ドイチェランドには新車を用意するほか、コドライバーの代役にはドイツ人のスチュアート・ラウドンが起用される。