MotoGP第11戦オーストリアGPの予選を、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は21番手で終えた。安定しない天候に、厳しい戦いを強いられている。
オーストリアGPの初日、2日目は天候が安定しなかった。初日午前中は晴れ、しかし午後には一転、激しい雨が降る。2日目の午前中にも雨が落ちていたが、フリー走行4回目が始まるころには天候もコンディションも回復し、路面はドライ。予選もドライコンディションで争われた。
くるくると変わる路面コンディション。ドライに合わせたマシンのセットアップの時間は充分ではなかった。中上はフリー走行3回目までの総合結果16番手により、Q1から予選に挑んだ。Q1突破を目指したが、Q2進出は叶わずに予選21番手。「厳しい一日」だったと予選日を振り返った。
「ねらっていたようなポジションを獲得できませんでした。天候が安定せず、終日雨になるかとも思っていたのですが、フリー走行4回目では路面が乾いたので、予選に向けてドライコンディションで走ることができました」
「ギヤボックスや電子制御などの調整を進めたかったのですが、思ったほどのことができず、昨日から大きな前進を果たすことはできませんでした」
中上はフリー走行4回目を終えたあと、予選に向けてマシンのセットアップを初日に戻した。フリー走行4回目で変えたセッティングに、あまりいいフィーリングが得られなかったのがその理由だ。しかしQ1で記録したタイムは、初日フリー走行1回目の自己ベストにも及ばなかった。
「明日のレースは、リアタイヤの消耗をうまくコントロールしながら戦うことになりそうです。レース終盤の状況を念頭に置いてマッピングも変えながら走る事になると思いますが、チームは経験が豊富で引き出しが多いので、しっかりと話し合って明日の方向性を見極めたいです」
オーストリアGPは中上にとって、ロードレース世界選手権参戦150戦目となる節目のレース。いい形で終えるためにも、まずはウオームアップのわずかな時間で最終調整を行い、いいフィーリングをもって決勝レースに挑みたい。