報酬、評価、仕事内容。仕事のやる気スイッチを押してくれる要因は様々だが、世の中には「やる気が出ない職場」も存在する。
働く人のやる気を削いでいるのは何なのだろうか。企業口コミ「キャリコネ」に声を参考に、「やる気が出ない職場」のリアルに迫ってみよう。(参照元 キャリコネ「やる気がでない」)
「報酬にあまり差がつかない」「売上達成のインセンティブ低いのにノルマは高い」
「報酬にあまり差がつかないので、やる気が出ない。長くいれば偉いという風潮があり、できない人が店長をやっていたりする。パワハラと思われるようなこともあり、声を上げる仕組みができていないので、女性は働きづらいかもしれない」(カウンターセールス 20代後半女性 正社員 年収450万円)
「新車、保険、AUなど様々な分野があるが、新車を一台売ってもインセンティブは数千円。AUが一番報酬は多いが本部に回収されるために0円、全くもってやる気が出ない」(販売促進 20代前半男性 正社員 年収230万円)
「実際に売り上げを達成した際のインセンティブが非常に低い。そのため、営業に対するやる気が出ない人が多くいた印象。一方でノルマは高く、通常の社員はこなせないレベルのものが多かったため、モチベーションを下げる要因の1つになっていた」(カウンターセールス 20代前半男性 派遣社員 年収250万円)
「報酬が仕事量に全く見合っていない。ボーナスはお小遣い程度の金額が何年も続いています。営業のインセンティブは個人には全くつかないので、人によってはやる気が出ないのではないでしょうか」(法人営業 20代前半女性 正社員 年収240万円)
圧倒的に多かったのが、報酬に関する口コミだ。
「目標の売り上げを達成してもインセンティブが出ない」、「仕事量の割に給与が少ない」など、金銭面での不満がやる気を削ぐ原因となっているようだ。中には、営業手当や深夜手当を合わせても給与が低いままという不満もある。
給与やインセンティブは、仕事に対する最もわかりやすい評価であり、モチベーションに直結する。この点に不満が溜まると、やる気はなくなってしまうだろう。
長い人生の中で退職まで働くことを考えると、ただ会社に所属するだけの抜け殻状態ではもったいない。やる気を持って生き生きと働くためにも、正当に評価してくれる会社や基本給の高い企業への転職を検討してもいいかもしれない。
薬剤師「本社の勧めるものをどれだけ売ったかで評価される。調剤は評価されない」
「派遣なのでボーナスなどはないため、その点ではやる気が出ないかもしれません。また今派遣されているところからいつ他のところへ飛ばされるかもわからないので、その点は不安なところかもしれません」(技術関連職 20代後半女性 派遣社員 年収240万円)
「調剤に所属しているにもかかわらず、調剤の仕事としては一切評価されない。本社のすすめるものをどれだけ売ったかだけで評価される。給料は下がることが前提なのでやる気が出ないと思う。専門薬剤師の資格を取っても、一切評価されない」(薬剤師 30代前半男性 正社員 年収642万円)
やる気が出ないのは職場環境のせいという口コミも寄せられた。収入面による不満だけではないようだ。
このほか、親会社からの退職出向者によって子会社の社内が牛耳られ、未経験の出向者が上司になるなど、子会社正社員の昇進が阻まれているといった口コミも。こうした社内の空気が正社員のやる気を削ぐ要因になっている。
企業は社員の成果を正しく評価し、十分な報酬やインセンティブを与えるべきだろう。また、社員の能力やスキルを必要に応じて引き出し、職場で最大限活かせるような体制を整えることも必要だ。
やる気のある社員が多ければ、その分生産性も上がり、結果的には企業の成長に繋がる。社員のやる気を削がない企業こそ、長く続いていくだろう。(参照元 キャリコネ「やる気がでない」)