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橋口亮輔、カルーセル麻紀、犬山紙子、ブルボンヌらが『ディヴァイン・ディーバ』に絶賛コメント

2018年08月08日 19:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 9月1日公開の映画『ディヴァイン・ディーバ』に、各界の著名人がコメントを寄せた。


 


 本作は、ブラジルで活躍したドラァグクイーンたちのなかでも第一世代とよばれる、ドラァグクイーンのカルチャー黎明期を支えた人々を追ったドキュメンタリー映画。


 1960年代にリオ・デ・ジャネイロのヒヴァル・シアターで活躍したドラァグクイーン8人が、50周年を記念して再び集結しライブを開催する。カメラは長い間舞台の仕事から遠ざかり高齢になった彼女らが、再び集結し、四苦八苦しながら演目に挑む姿を捉えつつ、彼女たちが活躍した輝かしい60年代のシーンを振り返る。ナイトクラブのオーナーの孫娘であり、ブラジルの人気女優でもあるレアンドラ・レアルの初監督作品となっている。


 今回本作にコメントを寄せたのは、女優のカルーセル麻紀をはじめ、映画監督の橋口亮輔、シャンソン歌手でもありドラァグクイーンのシモーヌ深雪、芸術家/ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤、女装パフォーマー・ブルボンヌ、エッセイストの犬山紙子ら。公開に先駆けて本作を鑑賞しての感想をぞれぞれ綴っている。


コメント一覧
カルーセル麻紀(女優)
ブラジル軍事政権下を生きてきた、私と同世代の彼女達の姿に、巴里に飛び、「カルーセル・ド・パリ」で出逢った沢山の友人達、世界中から手術をするために、モロッコの病院に来ていた仲間達、あの頃の記憶が走馬灯のように駆け巡りました。


橋口亮輔(映画監督)
熱き国のゲイ人の芸談と人生談。にじみ出る痛みとプライドに少しだけ背中を押された。


シモーヌ深雪/SIMONE FUKAYUKI(シャンソン歌手/ドラァグクイーン)
ディーヴァたちの老いが、憐憫として扱われていたらどうしようと思ったけれど、そんなことは全く無く、全編を通じ、質の高いグロテスクとキャンピズムが支配していた。後世に伝えたい、クィアで正解な作品である。


ブルボンヌ(女装パフォーマー)
地球の裏側ブラジルだってオトコオンナの哀愁は同じ。女装ババアの底力にあやかって生き抜く強さをもらいましょ!


犬山紙子(エッセイスト)
彼女たちの人生が自由と勇気と誇りを象徴する芸術。時を超えて今生きづらさを感じる全ての人の心の支えになる作品でしょう。少なくとも私は差別を感じるこの世の中でも誇りを持って生きていく勇気を貰った。


ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン/美術家)
いつの時代も国家というものが最も恐れることは、「性別」の横断なのだ。「性別」という個人の幻想の崩壊は、社会的集団の幻想の崩壊へと、いとも簡単につながるからだ。この作品は弱い国家がもつ普遍的なホモフォビアを炙り出す。 (リアルサウンド編集部)