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仏ジュエリー「ジュスティーヌ クランケ」日本でなぜ人気?

2018年08月08日 16:53  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

ジュスティーヌ クランケのジュエリー Image by: FASHIONSNAP.COM
フランス発のジュエリーブランド「ジュスティーヌ クランケ(JUSTINE CLENQUET)」が、日本で人気を集めている。仏北部の街リールにアトリエを持ちながら、売上の7割を日本が占めるという人気ぶり。2018年秋冬コレクションは前年比150%増の売上を記録するなど、ミレニアル世代を中心に順調に支持を拡大している。日本で人気を獲得した背景とは?初来日したデザイナーに聞いた。

 「ジュスティーヌ クランケ」は、2010年に当時パリのデュペレ応用美術学校でファッションデザインを学んでいたジュスティーヌが立ち上げたファッションジュエリーブランド。2010年の立ち上げ当時は友人や知人に向けての製作・販売が中心だったが、2016年のメット・ガラでレディ・ガガ(Lady Gaga)がピアスを着用したことをきっかけに認知が拡大。レディ・ガガが着用した後、米「オープニングセレモニー(OPENING CEREMONY)」をはじめとした有名ショップが買い付けた。日本では2015年に「ヴィアバスストップ(VIA BUS STOP)」が買い付けたことで初上陸となり、現在では国内25店舗で取り扱いがある。三代目J Soul Brothersの登坂広臣らが着用した影響もあり、男性による着用が他国に比べて目立つのも特徴だという。
 ジュエリーのデザインからブランドヴィジュアルまで拘ることで洗練されたブランドイメージを保ちながら、ほとんどのアイテムが1万円台で揃う手頃さが人気を集める理由のひとつ。「ファッションに情熱的な若い人が毎シーズン好みのアイテムを買えるように」というジュスティーヌの思いから、真鍮やパラジウムを素材に使用することで手の届く価格帯を実現。全てのジュエリーはフランスのアトリエで一点ずつハンドメイドで生産している。着用者が自由に着け方をアレンジできるデザインが特徴で、「一番人気のフープピアスは、ピアスとして着用する人もいれば、フープだけ外してネックレスのチャーム代わりにつける人もいる。日本は特にカスタムして様々な着け方を楽しむお客さんが多い」(ジュスティーヌ)という。80~90年代のアンダーグラウンドカルチャーから影響を受けた、マスキュリンさとフェミニンさを持ち合わせたエッジのきいたデザインも感度の高い男女から支持を集めている。
 デヴィッド・ボウイから着想した2018年秋冬コレクション「スターダスト」は、スワロフスキークリスタルを使用したアイテムなどスターをモチーフにしたジュエリーが充実。男性からの支持を受けて、今冬からは新ユニセックスライン「JUSTIN・E」をローンチする。よりシンプルでベーシックなデザインのネックレスやイヤリング、ブレスレットなどが、来年1月から店頭に並ぶ。「フランス発のブランドですが、まだフランス国内では認知度が低く取り扱い店舗も日本に比べて少ない」とし、今夏からはフランスのPRエージェンシーと契約。ブランドの世界観とスピリットは保ちながら、少しずつ歩を進める。