7月26日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、2019年の開催カレンダーについて発表したが、スーパーGT第5戦富士の会場で行われたGTA定例記者会見のなかで、坂東正明代表がカレンダーについて説明を行った。
2019年のスーパーGT開催カレンダーは、今シーズンと同じ全8戦が予定されている。第1戦岡山から始まり富士、鈴鹿、そしてタイでのレース、そしてふたたび富士に戻り、オートポリス、スポーツランドSUGO、ツインリンクもてぎと続くカレンダーだ。
このスケジュールについて坂東代表は、「結果的には2018年と同様の日程になったが、まずは3月に開幕戦ができるのかを検討した」と明かした。今季は過密日程が問題視されており、日程にゆとりをもたせようという考えだ。
ただ、スーパーGTではGT500の3メーカーを中心に2月にマレーシアのセパンでテストが開催されているが、来季はMotoGPのテストがセパンで予定されており、その日程の関係で遅めのスケジュールになっていること、そこからの輸送や開幕前の公式テスト等のスケジュールを検討すると、3月開催は厳しいと判断したという。
開幕戦の候補地は岡山に加えて鈴鹿も検討されたというが、今季5月に行われた第3戦では、鈴鹿サーキットで1分44秒319という予選タイムが記録されており。「3月に鈴鹿で開催すると、路面温度等を考えたらどれほどのタイムが出るのか。タイヤの安全性等を考えるとしっかりテストを行っていないと難しいだろう」という結論に至ったという。
また、5月の富士は集客等を検討しながらそのまま開催。来季6月はニュルブルクリンク24時間やル・マン24時間等のレースがあるため、鈴鹿の第3戦は5月となった。タイは輸送に1ヶ月ほどがかかるが、「通関等でもう少しクリアにならないかをやっているが、詰められても1週間詰められるかという状態」とのことから、リスク回避等も含めて6月末という日程になった。
そして今季からはSUGOとオートポリスの日程が逆になっているが、オートポリスの際の主な関係者の宿泊地である熊本では、熊本県民総合運動公園で9月下旬からラグビーワールドカップが予定されていることから、これを考慮しての変更とした。
気になるのは10月の開催がなく、9月21日のSUGOから11月9日の最終戦もてぎまで1ヶ月空くが、これについて坂東代表は、「10月になるとF1、WEC、MotoGP等の世界選手権が開催されるし、それに日本で開催されるであろうWRCを考慮した」という。
ではスーパーGTチームはまったく何もないかというと、この間を使って、GT500マシンはドイツに運ばれ、DTMドイツツーリングカー選手権との『ジョイントイベント』を開催する考えだ。さらに最終戦もてぎを経て、その後今度は日本にDTMマシンを運び、日本国内でジョイントイベントを開催したいという。
坂東代表は来季の日程について「過密日程については、8戦のレースを開催するが、その他のイベントの数、公式テスト、メーカーテストの回数、サーキットにおける実働の入る時間、出る時間を決めなければならないと思っている」と語った。
「夜遅ければ、朝はサーキットに入れないようにするとか、チームの負担を軽減することをどこかでやらないと、若い人たちも入ってこなくなってしまう。働き方改革をモータースポーツでもしっかりやらなければならない」
■2019年スーパーGT開催スケジュール(JAF、FIA申請中/7月26日時点)
Rd.DayCircuit14月13~14日岡山国際サーキット25月3~4日富士スピードウェイ35月25~26日鈴鹿サーキット46月29~30日チャン・インターナショナル・サーキット58月3~4日富士スピードウェイ69月7~8日オートポリス79月21~22日スポーツランドSUGO811月9~10日ツインリンクもてぎ