8月4日にノックアウト方式の公式予選が行われたスーパーGT第5戦富士。走行を終えて、スーパーGT500クラスのポールポジションを獲得したMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生とロニー・クインタレッリが充実の戦いぶりだった予選を振り返り、決勝500マイル戦への展望も語った。
MOTUL AUTECH GT-R
松田次生
「ウエイトハンデが厳しいので、ここに来るまでは『つらいレースになるかな』と思っていましたけど、朝の走行でトップタイムを出せましたし、クルマのフィーリングもわるくなかったですね」
「燃料(流量)リストリクターを絞られていますから、やはりセクター1は差(遅れ)がある状況です。ただ、ミシュラン(タイヤ)がいいグリップをしてくれているので僕たちはセクター3が本当に速い。それがいい方向に行ったんだと思います」
「Q1に関しては気温も高く、決勝を意識した選択で朝とは違う初めて履くタイヤだったんですけど、それでもしっかりタイムを出せました」
「手強いドライバーがけっこう多く厳しい戦いのQ1でしたが、そのなかでトップ通過でき、あとはロニー選手が素晴らしい仕事をしてくれてポールポジションが獲れました。ひとまず、よかったなと思います」
「富士の第2戦で勝った時の分析もチームでしっかりしてきています。いいクルマ、いいタイヤをつくってもらえたことが大きかったですね。レースはまだなので分からないですけど、少なくとも予選一発に関してはわるくない感じでした」
「800km(500マイル)の決勝は、攻めるだけじゃなく、マシンをいたわる感じでいかないと厳しいだろうと思っています。特にブレーキですね。500kmでも最後はけっこう厳しいくらいですから。タイヤもいつもより長いスティントを走ることもあるでしょうから、そこもケアしつつ、走りきりたいと思います」
ロニー・クインタレッリ
「去年の最終戦以来のポールポジションですね。僕は毎戦、毎戦、ポールを獲りたいと思っていて、優勝した第2戦の富士でも調子が良かったのにポールが獲れなくて悔しかったんです。でも、今日はニスモとミシュランと次生のQ1アタックのおかげもあってポールが獲れました。うれしいですね」
「午前中の走行からクルマのフィーリング、バランス、タイヤのグリップもすべて良くて、富士でこんなにいいのは初めてというくらいに(セッティングが)決まっていました。乗りやすくて、タイムも出しやすい。今日は朝からほとんどクルマをいじっていないですね」
「予選一発に関しては(路面)温度的にもタイヤのレンジに入ってきていました。チームのエンジニアたちもすごく頑張ってくれています。それにここは次生と僕にとっては(コースキャラクター『チェカ』として)ホームサーキットみたいなところもあるので、特別な力が出るんです(笑)」
「こういう季節になると毎年、クルマやタイヤを含めて我々はいいレースができています。ただ、富士は(去年まで夏の1000km戦の舞台だった)鈴鹿よりもブレーキにきついコースだと思うので、そこはしっかりマネージメントしないと177周は戦えない」
「攻めながら、そういうことも考えて、チームとうまく戦いたいと思います。一番暑く(予選から継続でタイヤを使う)最初のスティントが特に厳しいかもしれないですね」