鈴鹿8時間耐久ロードレース開催中の7月28日、鈴鹿サーキットで『MFJモーターサイクルスポーツ殿堂』の設立と、『MFJレジェンドライダースクラブ』の発足が発表された。
MFJモーターサイクルスポーツ殿堂は、国内のモータースポーツの統括機関である一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)により運営される新たな企画。
日本のモーターサイクルスポーツの歴史を後世に伝え、輝かしい実績を持つ選手や関係者の顕彰を目的に設立されたもの。今後は過去の記録や映像、画像などの収集のほか、殿堂入りライダーや関係者、マシンの審査と表彰を行う。
殿堂入りライダー、功労者は毎年、選考委員会によって各カテゴリーで選出され、12月に行われるMFJランキング表彰式または全日本ロードレース選手権最終戦のMFJGPで授与式を開催。2018年は12月のMFJランキング表彰式にて、第1回殿堂入りライダーが表彰されるという。また、MFJのホームページ内には殿堂サイトが設けられる。
挨拶に立ったMFJの大島裕志会長は「先人たちの功績に対して感謝の念を表すと同時に、将来にわたって自身の手でモーターサイクルスポーツを継承し、発展させていきたい、という思いから、MFJモーターサイクルスポーツ殿堂を立ち上げました」と語った。
あわせて発表されたMFJレジェンドライダースクラブは、MFJ承認で有志のOBライダーにより設立された。レジェンドライダーたちの功績を讃え、足跡を後世に残すとともに二輪モータースポーツの底辺拡大、普及、発展と社会貢献を活動の目的とするという。
役員のひとりであり、四輪、二輪で活躍した大久保力氏は発足に際し、「日本の場合、立派な成績を挙げたライダーはいったん引退してしまうと、活躍の場がない。そういったライダーたちを“宝”としてもっと活かせる道があるのではないか、と思った」と語った。
「OBたちが過ごしてきたレースの世界の話を末永くこれからの人たちに理解していただき、今、あるいはこれからライダーを目指す人やモーターサイクルスポーツに関わる人にとって、将来の励みになるような世界をつくっていきたいと思います」
役員には大久保氏のほか、アールエスタイチの創立者である吉村太一氏、現在ヤマハのレーシングアドバイザーを務める河崎裕之氏、1980年にはスズキのエースライダーとして活躍した水谷勝氏、カワサキのワークスライダーとして活躍し、現在はバイクショップ『プロショップキヨ』を経営する清原明彦氏、KYBモリワキMOTULレーシング監督の森脇護氏、カワサキのワークスライダーとして活躍した杉本五十洋氏が名を連ねている。
MFJレジェンドサポータースクラブでは、ファンとの交流を目的としたサポーターズクラブが設立され、入会者にはイベントへ優先的に参加できるなどの特典が得られる。現時点では、全日本最終戦のMFJGPが50回目の大会となることから、ここでレジェンドライダーのデモレースやパーティなどが企画されているとのこと。
すでにMFJレジェンドサポータースクラブのホームページも開設されており、今後の活動に注目したい。