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TWICEが体現する“青春の輝き” Mステ披露曲からグループの魅力を紐解く

2018年08月03日 17:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 TWICEが8月3日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演する。披露するのは、映画『センセイ君主』主題歌の「I WANT YOU BACK」と、5月16日に発売した「Wake Me Up」だ。ティーンらしい悩みやピュアな恋心をすくいあげた歌詞、彼女たちを愛らしく美しく魅せるTWICE特有のロマンティックで鮮やかなサウンド。TWICEというグループは、若い層にとっては、自分たちの思いを代弁してくれる存在であり、青春時代を過ごしてきた大人からみれば、ティーンならではの”青春の輝き”を体現した存在なのではないだろうか。The Jackson 5の往年のラブソングをカバーした「I WANT YOU BACK」と前向きな応援ソング「Wake Me Up」もまた、そう思わずにはいられない楽曲だ。


(関連:TWICE「I WANT YOU BACK」&「Wake Me Up」MV


 「I WANT YOU BACK」は、原曲の軸は忠実に再現していながらも、TWICEの魅力をしっかり捉えている。元々は、別れた恋人に戻ってきてほしいと願う主人公を描いた楽曲だ。そんな同曲をドリーミーなポップサウンドにアレンジして彼女たちが歌うことで、“好きな人をひたむきに思う女の子”の美しさを表現している。


 少年だったマイケル・ジャクソンが「I WANT YOU BACK」を歌い踊る姿は、少年少女であることの尊さや輝きをそのまま体現したようだった。今回のカバーは、当時のマイケルが放っていた輝きを、愛らしくポップなダンスと楽曲アレンジによってTWICEらしく表現することに注力しているように感じる。だからこそ、”TWICEの曲”でありながらもThe Jackson 5への敬意が伝わる楽曲に仕上がっているのだろう。


 一方「Wake Me Up」は、何事にも諦めずにいることの重要性を歌った楽曲だ。この曲は、前向きに頑張ろうと訴える応援ソングであることは然ることながら、聴く人の悲しみにも寄り添っている。〈Joy 急には舞い込まない 我慢…涙…必要〉、〈悲しい夜もそうよ ひとりじゃないの〉〈傷つくたびに 心は強くなる〉というフレーズがあり、単に”頑張ろう!”と訴えるのではなく、聴き手が抱えた悲しみをも想像しながら作られているのがわかる。だからこそ、同曲には説得力があり、ティーンの胸を掴んで離さないのだろう。さらに、〈いつか廻り逢う 大切な人に 優しくなれる〉という一節を忍ばせており、大切な人を大事にすることが自分自身の幸せにつながる、というメッセージが込められている。また、そんな同曲を明るく軽妙に歌い上げることで、聴き手に押し付けることなく自然にメッセージを届けているのだ。


 ティーンの心情を捉え、”青春の輝き”を体現することで幅広い層に支持されポップシーンを牽引しているTWICE。今夜の『ミュージックステーション』でも、そんな彼女たちの魅力が溢れているに違いない。(北村奈都樹)