山田孝之プロデュースの映画『デイアンドナイト』の公開日が2019年1月26日に決定。あわせて追加キャストとポスタービジュアル、特報が公開された。
同作は、山田孝之が裏方に徹し、ロケ地の交渉やロケハン、オーディション審査、スポンサーとの交渉、脚本開発会議などに参加した完全オリジナル作品。「人間の善と悪」をテーマに据えた物語で、大手企業の不正を内部告発したことをきっかけに父を死に追いやられた主人公の明石幸次が、子供を守るためなら犯罪も厭わない児童養護施設の職員・北村健一と出会い、やがて復讐に目覚めていく、というあらすじになっている。これまでに明石役を阿部進之介が演じることが発表されていた。監督は藤井道人。
今回出演が明らかになったのは、正義と犯罪を共存させる児童養護施設職員・北村役の安藤政信、施設で暮らす少女・大野奈々役の清原果耶、明石の父を死に追い込むきっかけとなる大手企業の社員・三宅良平役の田中哲司、北村の犯罪行為に手を貸す寡黙な女性役の小西真奈美、児童養護施設で働くスタッフ役の佐津川愛美、明石の両親役の渡辺裕之、室井滋。
清原果耶は山田と同作の企画・原案も務める主演の阿部進之介が参加したオーディションで選出。さらに深水元基、藤本涼、笠松将、池端レイナ、山中崇、淵上泰史らも共演者に名を連ねる。
ポスタービジュアルには「善と悪はどこからやってくるのか。」というコピーと共に、明石、奈々、北村、三宅の姿が写し出されている。特報には明石が叫ぶシーンや北村が涙を流す様子、三宅が必死の形相を見せている場面などが確認できる。
かねてから山田と深い信頼関係にあったという安藤政信は、同作への出演について「孝之が初めて挑戦する作品に俺を誘ってくれた事 藤井さんの若く、才能溢れてる監督に会えた事 幸せです」とコメント。
奈々役の清原果耶は「思うがままに、時には荒削りに演じた奈々を受け止めてくださった阿部さん、山田さん、藤井監督をはじめキャスト・スタッフの皆さんには感謝でいっぱいです」、田中哲司は「なんか、藤井監督、阿部君、孝之君達が温めてきた作品に、この三宅という役で声かけてもらって、本当に嬉しかったし、頑張らねばと思いました」、藤井監督は「2013年に主演の阿部さん、プロデューサーの山田さんとゼロから作り上げた世界が、5年の時を経て、映画となって羽ばたこうとしていることをとても嬉しく思っています」と語っている。
また山田孝之はキャストについて「阿部進之介、安藤政信、田中哲司、皆さんの芝居を一番近くで客観的に見ていて、何度も涙を堪えた。でもそれは悲しいからではなく、役と真っ直ぐ向き合い、本当にその瞬間を生きている姿を見た感動からだ。そして今回初めてお会いした清原果耶という役者。オーデションで会ったその日から、僕はほとんど彼女の素顔を見ていない。彼女はずっと『奈々』だった。僕が生み出したとても複雑な役にも関わらず、清原果耶は『奈々』と一つになり、全てを翻弄させた」と賛辞を贈っている。
■安藤政信のコメント
孝之が初めて挑戦する作品に俺を誘ってくれた事
藤井さんの若く、才能溢れてる監督に会えた事
幸せです。
■清原果耶のコメント
この度、大野奈々役で出演させていただくことになりました。清原果耶です。
オーディション当時、初めはなかなか掴めなかった彼女の揺らめきが私自身と重なる部分があり、彼女の理解者でありたいという想いがどんどん膨らんでいったのを覚えています。
思うがままに、時には荒削りに演じた奈々を受け止めてくださった阿部さん、山田さん、藤井監督をはじめキャスト・スタッフの皆さんには感謝でいっぱいです。
この映画が「善と悪の根源」について観てくださった方に問いかけます。宜しくお願い致します。
■田中哲司のコメント
なんか、藤井監督、阿部君、孝之君達が温めてきた作品に、この三宅という役で声かけてもらって、本当に嬉しかったし、頑張らねばと思いました。
この映画は、どの日の撮影現場も思い出深く、ケータリングで振る舞われる、きりたんぽや、じゅん菜を美味しく頂きながらも、どこか胸の中にチリチリした焦燥感の様なものがあり、それは、この現場のせいか、脚本のせいか、役のせいなのかは分からないですが。そういうのもひっくるめて、とても心地良く素敵な現場でした。
秋田の、気候とか自然、寒さだったり、風だったり、雨とか雪、そして人々、土地のスケールが確実に演技と共鳴して映画に刻まれてると思います。
最後に一言、いや~寒かった!
■藤井道人監督のコメント
2013年に主演の阿部さん、プロデューサーの山田さんとゼロから作り上げた世界が、5年の時を経て、映画となって羽ばたこうとしていることをとても嬉しく思っています。
オーディションで出会った清原さん、この企画に賛同してくださり素晴らしいお芝居を見せてくれた安藤さん、田中さんを初めとする全てのキャストの皆さま、そして過酷な寒さの中、作品を最後まで見届けてくれたスタッフ、秋田県の皆さまに深く感謝しております。
「デイアンドナイト」は、私たちが生きる上で「善い」と思っていることに疑問を投げかけ、その裏側に潜む「悪」にフォーカスした映画です。
是非劇場で体感してください。宜しくお願い致します。
■山田孝之のコメント
俳優として生きていて自信を失ってしまったとき、不安から救い出してくれるのは自分の芝居ではなく、それに対する評価でもなく、仲間たちの芝居だった。この世に実在しない状況や感情を、自分の記憶を捻じ曲げ、ありもしなかった気持ちを爆発させ、実在するかのように生きる。その姿は実に美しく、実に哀れだ。阿部進之介、安藤政信、田中哲司、皆さんの芝居を一番近くで客観的に見ていて、何度も涙を堪えた。でもそれは悲しいからではなく、役と真っ直ぐ向き合い、本当にその瞬間を生きている姿を見た感動からだ。そして今回初めてお会いした清原果耶という役者。オーデションで会ったその日から、僕はほとんど彼女の素顔を見ていない。彼女はずっと「奈々」だった。僕が生み出したとても複雑な役にも関わらず、清原果耶は「奈々」と一つになり、全てを翻弄させた。
デイアンドナイトで皆さんの芝居を見て、役者とは誇れる仕事だと再確認することができた。
役者として、役者を守る者として、これからも強く生きようと思う。