8月1日放送の「とくダネ!」(フジテレビ)では、レオパレス21の物件で暮らす入居者を取材。契約書を確認すると、たしかに「エアコンは3時間で切れます。設定は変えられません」とする旨の記載があるではないか。(文:okei)
問題のエアコンは、2002年から2015年3月までに設置され、その数は全国で約39万台。3時間で自動的に切れるようタイマー設定されており、リモコンには、「このエアコンには消し忘れ防止のため運転開始後3時間で自動停止します」と注意書きが貼られていた。
「このタイマーの機能は設定を変更することができませんので、予めご了承願います」
レオパレス側は、節電対策のために自動で止まるエアコンを導入したというが、今年の記録的な猛暑によって各地から問い合わせが殺到する事態となってしまった。
「とくダネ!」が入居者に取材すると、リモコンには残り時間が表示され、やがてピーッ!という音とともに停止した。つければ再び稼働するが、また3時間後には消えてしまう。熱帯夜が続く中、3時間ごとに暑くて目が覚めてしまうのは地獄だ。ツイッターには「夜中かけっぱなしができなくてとてもつらい」との訴えもあった。
だがこの物件、契約書をよく見るとこんな文言が明記されている。
「一部の物件を除き、3時間で自動的に停止するタイマー機能がついています。このタイマーの機能は設定を変更することができませんので、予めご了承願います」
契約の際にここまでチェックしたり、それがどんな意味を持つのか深く考えていなかった人も多いだろう。山崎夕貴アナウンサーは、
「まさかのエアコンのための契約書があるなんて思いませんから、そこはスルーしちゃうかもしれないですね」
と入居者に同情と理解を示した。
法令違反建築を告発されたばかり、さらなるイメージ悪化
レオパレス21は、入居者がすぐに生活を始められるように家具・家電付きの物件を数多く用意している。家賃は「水道光熱費込み」をウリにしているプランもあるため、「消し忘れ防止」は大事な機能だっただろう。
しかしこの猛暑で苦情が殺到し、企業イメージの悪化を招いてしまった。ネットでは、「節電なんて大嘘」と、糾弾し、「光熱費込みのプランでエアコンをつけっぱなしにされれば、レオパレスが儲からないから」と指摘する声が出ている。
レオパレス21といえば、今年5月にテレビ東京「ガイアの夜明け」で、法令違反の物件が数多く存在することを告発されたばかり。それを引き合いに怒りのツイートをする人も多い。
報道が出た翌日の8月1日、同社は企業サイトで「2015年4月からの物件にはエアコンタイマーの設定を採用していない」ことを説明。該当する入居者へは順次解除方法を連絡するとともに、解除方法をウェブサイトで公開している。