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世界ラリークロス:ペター・ソルベルグの長男、16歳のオリバーが世界選手権初挑戦へ

2018年08月01日 18:11  AUTOSPORT web

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まだエントリークラスは未定ながら、WorldRXの第9戦ラトビアへの参戦意思を明かしたオリバー・ソルベルグ
WRC世界ラリー選手権と、WorldRX世界ラリークロス選手権の双方でワールドチャンピオンを獲得したペター・ソルベルグの長男、16歳のオリバー・ソルベルグがいよいよ世界選手権にデビューすることが明らかとなった。

 オリバーは当時15歳だった2017年に、父ペターの愛機であったシトロエンDS3 RXスーパーカーをドライブしてラリークロス・デビューを果たしたばかり。そのデビュー戦では元チャンピオンマシンを振り回して早くも才能の片鱗を披露している。

 2018年も地元ノルウェーのラリーXノルディックに参戦し、3戦2勝を挙げランキング首位を快走しており、直近のWorldRXスウェーデン戦では、サポートカテゴリーとなるヨーロピアン・ラリークロス(EuroRX)のリザーブリストにも名を連ねていた。

 2018年シーズン終了前にWorldRXイベントへのスポット参戦を計画しているオリバーは、2019年には本格的にシリーズを追うプログラムも予定しており、その際にはWorldRX併催のヨーロピアン・ラリークロス(EuroRX)でフルシーズンを戦う計画だという。

「9月のラトビアでの1戦にチャレンジしてみたいと思っているんだ。あそこは本当に楽しいトラックだからね」と参戦計画を口にしたオリバー。

「僕としては参戦を希望しているけれど、それが許されるかどうかを見てみないとね」

 第9戦WorldRXオブ・ラトビア、リガへのエントリーに向け「WorldRX登録か、EuroRX登録か」を尋ねられたオリバーは、「もしEuroRXでのエントリーが認められなかった場合、WorldRXでの参加になるだろうけど、正直なところまだどうなるかはわからない」とした上で、次のように語っている。

「僕が思うに、このマシンでWorldRXエントリーで参加するには厳しいトラックだと思う。ターマック(舗装路)路面が60%近いコースだからね。でも素晴らしいトラックだしチャンピオンシップを賭けて戦うわけじゃないから、どんなレベルなのかを試してみたいし本当に楽しめると思うんだ」

■オリバーのWorldRX挑戦は11月にも実現か

 年齢的な制限から、オリバーはラトビアの国内ライセンスを使ってラリークロスやラリーの競技参加を続けているが、今季終盤には南アフリカで開催されるモンスターエナジー主催のジムカーナ・グリッドにも参加予定であり、同じシトロエンDS3 RXスーパーカーを使用して同時期11月末開催のWorldRX第12戦キラーニーにもエントリーできる可能性がある。

「面白い考えだし、世界を一周して世界選手権に出場するために、少しだけ早く船積みができないか聞いてみたんだ」とオリバー。

「(オルスバーグMSEの)オリバー・エリクソンはまさに昨年同じプランでイベント参加をしていて、彼は本当にうまくやり遂げているんだ。僕らは今季同じラリーXノルディックのフィールドで戦っていて、この(WorldRX)挑戦は良い腕試しになると思う。グラベル路面も多いし、僕のマシンには最適なトラックだと思うよ」

 先のライセンスと年齢のハードルにより、現状は国際的なラリーへの参戦を制限されているオリバーだが、2019年のEuroRXフル参戦が将来の本格的ラリー挑戦に向けたプラクティスになると考えている。

「僕のドライビングにおける一貫性と平常心、そしてスピードと経験を積むのに最適だと思っているんだ。ラリーのための練習なんだから楽しいに決まっているよ」

 また、8月第1週にカナダのトロワ-リビエールで開催されるWorldRX併催イベント、ARXアメリカン・ラリークロスの第3戦には、元F1ワールドチャンピオンのジャック・ビルヌーブが復帰参戦することもアナウンスされた。

 2014年のポルトガル・モンタリグレでWorldRXデビューを果たし、同年の地元カナダ・ラウンドにもエントリーしたビルヌーブは、今回スバル・ラリーチームUSAと契約。クリス・アトキンソン、パトリック・サンデルとともにスバルWRX STIをドライブすることとなった。

「トロワ-リビエールは僕の家のようなものだし、もう一度楽しむためにカムバックできてうれしいよ。ラリークロスは僕が初めて参戦したころに比べても飛躍的に成長を続けているし、そこに参加できるのはとても光栄だ。スバルのために全力でドライブするよ」