8月1日、富士スピードウェイでの2019年型スーパーフォーミュラシャシー『SF19』第2回開発テストは2日目を迎え、午前のセッションでは石浦宏明がトヨタエンジン搭載SF19で初コースイン、ホンダの山本尚貴とともにそれぞれ50ラップ以上を周回した。タイムも石浦が1分22秒台をマークするなど、現行車SF14の予選水準といえるところまでペースアップしている。
テスト2日目も富士は好天に恵まれ、ドライコンディション。この日は午前が3時間、午後が1時間+1時間で計5時間の走行が予定されている。路面温度は午前セッション開始の9時の時点で35度、セッション後半には気温が32度、路温は47度に達することとなった。
午前セッション、No.00のトヨタエンジン搭載車、No.11のホンダエンジン搭載車もコクピット保護デバイス『HALO(ハロ)』を装着した状態で走行スタート。トヨタ車には前日の国本雄資に代わり、同じくJMS P.MU/CERUMO・INGING所属の石浦が乗り込み、ホンダ車は前日から継続してTEAM MUGENの山本がステアリングを握る。
セッション開始から15分ごろ、セクター3のレクサスコーナー~最終コーナー間で、石浦がスピンしたとみられる状況でストップ、赤旗中断となった。ただ、車両は最終的に自走でピットへと戻っており、約15分の中断を挟んだのちにセッションが再開されると、石浦もふたたび走行を開始している。
石浦も山本も基本的には3~5周程度のスティントを繰り返しながらテストメニューを進め、セッション前半はラップタイム的に1分25~26秒台が多かった。最高速は両車とも300km/h以上をコンスタントに記録。最高速はホンダ車がトヨタ車をつねに上回っているような印象で、310km/h前後の数字も頻繁に記録された(手元集計でのセッション最高速は313.043km/h)。
セッション半ばから山本のラップタイムペースが上がり、1分24秒台から1分23秒台へ。さらに11時を過ぎると、石浦のベストタイムも24秒台、23秒台へと入っていく。酷暑のコンディションという要素を考慮する、しないに関わらず、タイム面で見る限りにおいてはすでに現行車SF14のクオリファイモードの次元に入ってきている印象だ。
午前セッションの最終的なベストタイムは山本が1分23秒046、石浦は23秒を切って1分22秒952をマークした。総ラップ数は山本が50周、石浦が57周に達している。両車とも長期のガレージインなどはなかった模様で、おおむね順調にメニューを消化していったと思われる。
また、セッションの終わりには身長178センチと大柄の石浦が、ハロ装着状態での車両脱出テストも行った。
シリーズを運営する日本レースプロモーション(JRP)関係者によれば、脱出そのものに7秒、その後のステアリング装着までで計12秒が目標タイムということだったが、石浦は実質1回の“試技”でいずれの数字もクリア。外から見ている範囲ではハロ装着による支障はなさそうだ。
第2回SF19テスト最終日となる1日(水)午後には13時からと17時30分から、各1時間ずつのセッションが予定されている。