2018年F1インシーズンテスト2回目がハンガリーで行われた。初日7月31日にはハースを除く9チーム10人のドライバーが参加、フェラーリのアントニオ・ジョビナッツィがトップタイムを記録した。
2日間にわたるテストが火曜にスタートした。午前中はドライコンディションだったが、午後には赤旗中断があり、終盤に激しい雨が降った。
フェラーリに起用されたジュニアドライバーのジョビナッツィは、ハイパーソフトタイヤを使い、2位のザウバーより約2.5秒も速いタイムを記録した。ジョビナッツィの1分15秒648はハンガロリンクにおける最速タイムだ。テスト直前のハンガリーGPではハイパーソフトは採用されず、最もソフト寄りのタイヤはウルトラソフトで、予選は雨に見舞われた。その状況のなか、セバスチャン・ベッテルが週末のなかで記録した最速タイムはプラクティスでの1分16秒170だった。条件は全く異なるが、ジョビナッツィはこれより約0.5秒速いタイムを出したことになる。
2位にはザウバーのマーカス・エリクソンが続いた。エリクソンはジョビナッツィと同じハイパーソフトを使い、1分18秒155のタイムを出している。
トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーが3位。ハートレーはこの日の10人のなかで最多の126周を走行、ウルトラソフトで1分19秒251のタイムを記録した。
4位はマクラーレンのランド・ノリス。ウルトラソフトで1分19秒294をマークしたノリスは、107周を走った。
メルセデスを走らせたジョージ・ラッセルが5位。周回数は49周と最少にとどまったラッセルは、スーパーソフトで1分19秒781のタイムを記録した。
■3チームが2019年仕様の実験的フロントウイングをテスト
6位はレッドブルのダニエル・リカルドだった。リカルドは125周を走り、自己ベストタイムはウルトラソフトでの1分19秒854だった。
フォース・インディアのニコラス・ラティフィが7位。ラティフィはソフトタイヤで1分19秒994を走った。
レッドブル、フォース・インディア、ウイリアムズは2019年の規則に合わせた、幅広くシンプルなフロントウイングを初めてテストした。2019年には、オーバーテイク促進のため、200mm幅広く、25mm奥行が広がり、エンドプレートやウイングコンポーネントがシンプルになったデザインが採用される。3チームはこの日、実験的なフロントウイングを数周にわたってテストし、データを収集した。
8位はルノーのニコ・ヒュルケンベルグ。ミディアムでの1分20秒826がヒュルケンベルグの自己ベストタイムだった。
ウイリアムズのオリバー・ローランドが9位。ローランドはソフトで1分20秒970のタイムを出した。
■トロロッソ・ホンダで走ったゲラエルはクラッシュ
ショーン・ゲラエルはトロロッソ・ホンダでピレリのタイヤテストを行った。ゲラエルはターン11でハイスピードクラッシュを喫し、セッションは赤旗中断に。ゲラエルにけがはなかったものの、マシンは大きなダメージを負い、チームはその後の走行を中止した。ゲラエルは2019年プロトタイプタイヤで109周を走るなかで、1分21秒451で10位となった。
今回のテストをハースは欠席している。チーム代表ギュンター・シュタイナーは、6週間に5回グランプリが開催されるというハードスケジュールであったことを考慮し、夏休み前の時間をファクトリーでのデータ分析に当てると説明している。