7月30日に放送された『バラいろダンディ』(MX系)で、武井壮さんが日本ボクシング連盟の助成金の不正流用疑惑について自身の考えを語った。
まず、武井さんは「この事件に関してはシンプルに、告発状がたくさん出ているので、その内容が本当なのか」と真偽が争点になっていると話す。続けて、「上に立ってる方々や役員の方々の功績はすごく認めてるんです」と上層部の実績にはリスペクトを示すが、
「僕はその人達が権力を持ってて偉いとは違うと思うんですよ」
と疑問を口にした。(文:石川祐介)
「選手たちは給料もらってるわけじゃない」「スポーツは全員で作るもの」
武井さんはアマチュアのスポーツ団体の運営が成り立っているのは
「(アマチュアの)選手の無償の活動じゃないですか? 選手たちは給料もらってるわけじゃない」
と指摘する。その上で、スポーツ団体の収益モデルについて、
「その選手達が毎日、何時間もかけて研鑽した技術だったり、そういったものを試合で試す場を(団体が)提供して、選手達の肖像権を管理してるからスポンサーに買われて、お金が集まって経営できてるわけでしょ?」
と語った。団体は、たしかにスポーツをビジネスとして収益化しているが、あくまでも選手たちの努力の上で成立している、というのは間違いない。そして、「全員で作ってるものだと思うんです、スポーツって。偉い人達が全権握ってやるようなスポーツに未来はないと思います」と日本のスポーツ界の未来を案じた。
勝間和代「透明性や民主制を保たれない仕組みって必ずこうなる」
現在、ボクシングが東京五輪の種目から外される可能性が囁かれており、このことに武井さんは「団体を出場停止にするとかじゃなくて、選手の保護を最優先してほしい」と選手は関係ないと語る。
勝間和代さんは「透明性や民主制を保たれない仕組みって必ずこうなる」と組織の根本に問題があると指摘。個人の責任を追求しても何の解決にもならないとし、「ある程度、IOC(国際オリンピック委員会)などの仕組みで強制しないと厳しい」と徹底した管理が必要になるとコメント。
最後に武井さんが「誰が偉いとか…『我々が動かしてるんだ』みたいな思いを持ってスポーツを触らないでいただきたい」と、あくまで組織は選手のために存在するものであると強調していた。
ただ、「ビジネスが成立してなきゃ絶対に飯は食えない」とスポーツがビジネスとして扱われることを容認している姿勢を見せるが、
「ビジネスをすることと不正をすることは全く違う」
と語気を強めた。