経産省がプレミアムフライデーに代わり、シャイニングマンデーの導入を検討しているという報道に、ネットがざわついている。テレビ朝日によると、経産省内で、月末金曜日は忙しいという指摘があり、
「別の曜日への変更を推奨すると同時に、月曜日の午前休を『シャイニングマンデー』と呼ぶことも検討」
しているのだという。
ネットでは「そもそもプレミアムフライデーがそこまで世間に浸透してないのに新しいの作っちゃダメやろ」「シャイニングマンデーのほうがいい」など様々な声が出ているが、そもそもどこまで具体的に検討されているものなのだろうか。
キャリコネニュースが経産省消費流通政策課に取材をすると、担当者は「テレ朝newsの報道にはちょっと誤解が……」と苦笑していた。
「これだとプレミアムフライデーを辞めて月末月曜に変えていくことが検討されているように読めてしまいますが、そうではありません。これはあくまでも経産省内部での話です」
省内でのプレ金の振り替え促進のため「月曜午前に取って」と呼びかけただけ
担当者によると、経産省では職員向けに、月末金曜午後に休みを取るプレミアムフライデーを推進してきたという。しかし、業務の関係で休めない人も多いのが現実で、省内ではこれまでも、他の曜日に振り替えするよう勧めていたそうだ。
それでも、「『他の日に振り替えて』と言われても、取得するほうは取りづらい」という声はやまなかった。そのため今回、試験的に「月曜午前に振り替えて」と曜日を指定して呼びかけたのだという。
「プレ金はもともと、消費の喚起が第一の目標。役所は基本的に土日休みなので、月曜午前にすると、普段の日曜は仕事に備えてゆっくりしている人も旅行などに行きやすくなり、消費に繋がるんじゃないかと思い、こうなりました」
報道にあった「シャイニングマンデー」は、
「呼びかけで使ったわけではありません。ただ、シャイニングマンデーという言葉が省内で有名になっていて、月曜午前休というとこの言葉を思い出し、こう呼ぶ人が多いというだけのことです」
と答えた。
経産省担当者「月末金曜のプレミアムフライデーは今後も続きます」と宣言
シャイニングマンデーはもともと、公明党が2017年の衆院選マニフェストで提唱した言葉だ。長時間労働の是正や働き方改革の一環として、
「月曜午前を半休にする『シャイニングマンデー』(仮称)の普及促進や有給休暇の取得促進など、働き方・休み方 改革を進め、週末・週明けの消費拡大にもつなげます」
と書いていた。消費拡大を目標としているところは、昨年12月に自民党のナイトタイムエコノミー議員連盟が中間報告に盛り込んだ「ラグジュアリーマンデー」と同じだ。ただ、働き方改革という視点が入っていることもあり、プレ金と近しい概念として経産省内で浸透しているのかもしれない。
いずれにせよ、経産省は現段階で、月末月曜午前休の実現に向けて動いている訳ではないようだ。担当者も、
「月末金曜日のプレミアムフライデーは今後も続けていきます」
と宣言していた。