友達は少ないより多いほうが良い、という価値観は広く浸透しているが、7月29日に放送された『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)では、林修氏が「『1年生になったら友だち100人できるかな』を否定すべき!」と持論を展開した。
林氏は「友だちがたくさんいることが良いこと」という価値観は童謡「1年生になったら」から始まったのではないかと指摘。友だちが多いことの弊害や孤独の素晴らしさを語り、「友達は少ないがいい」と主張した。(文:石川祐介)
ニーチェ「愛せない場合は通り過ぎよ」を引き合いに「ちょっとドライな人間関係が良い」
林氏はこの曲について「現在の人間関係の悩みを象徴する歌である、という捉え方もできる」と独自の解釈を示し、SNSの普及で人と簡単に繋がれる時代だからこそ、
「繋がりすぎてしまうことが負担になってないですか?」
と問いかけた。
下重暁子氏の著書『極上の孤独』(幻冬舎新書)には「友だちや知人は少ないにこしたことはないと思います」という一説があるという。また、ドイツの哲学者・ニーチェが残した言葉「愛せない場合は通り過ぎよ」を紹介し、「ちょっとドライな人間関係」が絶妙な距離感だと説明した。
「考えることは一人じゃないとできない。それを唯一可能にしてくれる孤独が寂しいんですか?」
ただ、スタジオにいたSexy Zoneの中島健人さんは「孤独になるのが寂しくなったりしません?」とドライな人間関係では不安になるのではと質問する。川合俊一さんも、友だちと予定が合わず一人でハワイに行った際、3日間誰とも話さず「寂しかった」と、孤独に対するネガティブな思い出を語った。
しかし、林氏は「孤独って寂しいんですか?」とけろっとしている。旅行の際、川合さんが「ヤングジャンプ1冊くらい」しか本を持っていかなかったことを聞いた林氏は、
「僕の莫大な経験では、『孤独は嫌だ』という人の共通点として、本をあんまり読まない」
と指摘した。
「考えるという作業は絶対一人じゃなきゃできないんですよ。(中略)人間は、考えると一人になるんです。そして一人になって自分を見つめ直す。その中で他人との繋がり方を見出していく。それを唯一可能にしてくれる孤独が、寂しいんですか?」
と川合さんに聞き返すと、川合さんは「今度、ヤングジャンプ2冊持っていきます」とコメント。スタジオの笑いを誘っていた。