■UKロックやUSインディーなど、他と一線を画するセンスフルな選曲
西友の店内BGMが、音楽ファンの間で熱い支持を受けていたことはご存知だろうか?
オフィシャルサイトには店内BGMを紹介するページも用意。この記事を執筆している7月末時点で見ることができる「2018年6月15日からの放送曲名リスト」には、REAL ESTATE、Belle and Sebastian、The Cardigans、New Order、Arcade Fire、Pains of Being Pure at Heartといった名前がリストアップされている。UKロックからUSインディー、ネオアコやフォークソングまで。音楽好きを唸らせるようなセンスフルなプレイリストが、全国300店舗以上でオンエアされていたのだ。西友のプライベートブランドであるところの「みなさまのお墨付き」の商品を漁っていたら、ふとベルセバが聴こえてくるスーパーマーケットなんて素敵じゃないか。
ツボをついた選曲は音楽ファンの熱い支持を獲得。非公式ながら西友のBGMをツイートするTwitter BOTも登場したほか、Spotifyにはこちらも非公式のようだがプレイリストも存在している。
選曲はInterFMが担当。ピーター・バラカンが、InterFMの選曲家である土屋光弘を紹介したことを昨年7月にツイートをしていた。
もともと、2013年頃にピーター・バラカンに選曲を依頼し、その後、InterFMが担当することになった模様だ。2015年から店内BGMを紹介するページが公開された。
しかしながら、今年7月に入ってから西友のオフィシャルサイトで「7月22日をもってBGM紹介ページを終了する」と発表。ウォルマートが西友を売却するのではないか、という報道もあり(のちに売却の事実はないと訂正されたが)、西友の店内BGMがどうなるのか、動向が見守られていた。さらに、「7月22日をもって~」という記載も消えてしまった。実際どうなるのか、編集部では西友の担当者に問い合わせてみた。
■InterFMによる選曲は終了。今後は?
まず店内BGMの紹介ページは、約1か月後に削除する予定であるとのこと。削除は8月中旬頃になりそうだ。
BGMの選曲については、「InterFMさんによる選曲を7/22をもって終了させていただきました」と明言。
選曲方針をどのようにInterFMにリクエストしていたのか、さらに今後の選曲については「回答は控えさせていただきます」とご返答をいただいた。
実際に店舗を訪れた人からは、今も以前のようなBGMであるという報告もあれば、これまでと変わったとの報告もあった。現在は全店舗で統一されていない状態なのかもしれない。今後はどういった方針になるのかわからないが、店ごとの個性が生まれる可能性もありそうだ。
なお店内BGMについての考え方は、「店内コミュニケーションの目的は『お客様の快適な買物体験をナビゲートすること』であり、BGMも同様であると考えております」とのこと。BGMの選曲は変わるはずだが、これまでと変わらずに身近で快適な店舗であってほしいものだ。