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F.C.C. TSRホンダ EWC最終戦 鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レポート

2018年07月30日 14:41  AUTOSPORT web

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EWCチャンピオンを獲得したF.C.C. TSR Honda France
2017/2018 EWCチャンピオン決定!
世界で一つだけの栄冠を手に入れた

 世界一を賭けて臨んだ2017/2018 FIM 世界耐久選手権シリーズ最終戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第41回大会において、予選12番手から決勝レースをスタートしたF.C.C. TSR Honda Franceは、サバイバルでセーフティカーが何度もレースを中断する難しい状況を乗り切って5位でフィニッシュ。ライバルを抑えてゴールすることにより、堂々のEWC初となる日本チームによる世界チャンピオンを決定した。

 台風の影響が心配された日曜日の朝、風は強いものの雨は収まりつつあった。しかし、スタート直前から断続的に雨が降り出し、レインコンディションのスタートとなった。しかし、その後は強い風と日差しも出始めて急速に乾く路面、一転して中盤、終盤にも降り出した雨などのコンディションに翻弄されたサバイバルなレース展開となった。

 その中で世界一を目指すF.C.C. TSR Honda Franceは自らのベストな状態をキープし、天候や状況の変化を予測、読み取ってその都度対応。スタートライダーのフレディが10位で渡したバトンをジョシュがしっかり6位でフレディに返し、レースを展開してゆく。

 ジョシュが2分9秒611のベストタイムをマークするなど、二人は状況に合わせた走りを披露。最後のスティントを担当したジョシュは、一時先行されたライバルから再び5位を奪い返して夕暮れのバトルに終止符。そのまま196周を走り切って、この重要なレースを5位でフィニッシュした。直接のライバルを最終的に蹴散らして、自らの手で世界一の栄冠を掴んだ。

レース後のコメント
フレディ・フォレイ
「本当に最高の気分です。チームはシーズンが始まってから今まで、どんなときでも常に全力を尽くしてくれました。チームメンバーみんなの努力がこのように実を結んだことを、とても嬉しく思います。しかも、藤井監督やHonda、さらにTSRのホームである鈴鹿サーキットで、大勢の日本人ファンに見守られながらチャンピオンに輝くことができたことも本当に嬉しいです。本当にこれ以上ない、特別なロケーションでタイトルを獲得することができました。僕のことをいつも支えてくれている妻にもありがとうと言いたいです」

ジョシュ・フック
「僕らはこの瞬間を迎えるために、シーズンを通して全力を尽くしてきました。どのレースでもとにかく勝利を得るために走ってきました。これまで努力してきた全てが、今日こうしてチャンピオンという結果に無事に繋がって、とても幸せな気持ちです。チームのメンバー全員に心からありがとうと言いたいです。藤井監督やTSRのチームスタッフの皆さんには、これまで全日本選手権に参戦しているときから、お世話になっているので、今回TSRのホームコースである鈴鹿サーキットで世界一をプレゼントをできて、最高にうれしいです」

アラン・テシェ
「僕にとっては、これがEWCでの初のタイトル獲得になりました。本当にすばらしい気分です。2016年のル・マン24時間耐久レースからこのシリーズに参戦させてもらっていますが、まさか3年目でチャンピオンに輝けるとは思いませんでした。このチームから参戦するチャンスをくれた藤井監督に感謝しています。すばらしい日本人ファンが大勢いる鈴鹿サーキットでチャンピオンを決めることができたのも本当に特別でした。今夜、表彰台の上から見た景色は一生、忘れないでしょう。最後に、F.C.C. TSR Honda Franceとブリジストンにもおめでとうと言いたいです」

藤井正和
「まず我々がこの場所に立てたのは鈴鹿のおかげだと言いたいです。鈴鹿で勝ちたい、結果を出したいと思いながら、チャレンジを続けてきました。私は世界中のサーキットで表彰台に登ってきましたが、鈴鹿の表彰台は別格です。来年は鈴鹿8耐の本番でも勝ちたいですね。我々は、トップライダーを揃えているわけでもないし、マシンもトップではない、チームだって特別なものではありません。それでも世界一になれるんだということをたくさんの人に見せたかった。このような結果を残せたのは、日本の皆さま、すなわち“Team Japan”が支えてくれて、後押ししてくれたからです。鈴鹿に帰ってくれば、必ずチャンピオンになれると信じていました。皆さま、本当にありがとうございました」