F1第12戦ハンガリーGP、木曜日の会見は、当初4人が出席する予定だった。しかし、会見直前になって、3人に変更となった。参加予定の中にフェラーリのキミ・ライコネンがおり、前日急逝したフェラーリの元会長のセルジオ・マルキオンネを追悼するため、FIAが特別にライコネンの欠席を許可したのだ。
金曜日に予定されているチーム関係者の記者会見に出席する予定となっていたマウリツィオ・アリバベーネ代表も、同様の理由で欠席することとなった。
こうして開かれたハンガリーGP木曜会見。出席したのはバルテリ・ボッタス(メルセデス)とエステバン・オコン(フォース・インディア)、そしてカルロス・サインツJr.(ルノー)の3人となった。
まずは2019年の契約の話から、質問が飛んだ。最初に前戦ドイツGPでメルセデスと1年+オプションの契約を延長したボッタスから。
「この時期に来年のことがハッキリしているというのは、ドライバーとしてはとても気分がいい。残りのシーズンに集中できるし、2019年に向けた準備もできからね」
「ただ、ここまでの自分のパフォーマンスには満足していない。もちろん、いくつかの不運があったけれど、現在のドライバーズ選手権(2人のフェラーリ勢の後塵を拝して4位)に甘んじるつもりはない」
ドイツGPでは、セーフティカーラン開けの再スタートで、チームメイトのルイス・ハミルトンと激しいバドルを披露したが、その直後にチームオーダーが出された件について尋ねられたボッタスは、次のように答えた。
「いまでもチームからは、自由にレースをする許可を得ていると理解している。僕はサポート役に回るつもりは、現時点ではまったく考えていない。そして、それがシーズン最終戦まで続くことを願っている」
「ただし、それは状況にもよる。例えば、トリプルヘッダーで僕たちは、さまざまな原因によってあまりにも多くのポイントを失ってしまった。だから、ドイツGPではチームは最大限のポイントを獲得したかったんだと理解している。もしあの時点で僕の方がリードしていたとしても、彼らは同じことをしたと確信している」
■2019年のルノーのシート争いをしているオコンとサインツ
契約が決まったボッタスとは対照的だったのが、両隣に座っていたオコンとサインツ。このふたりはまだ来年の契約が決まっていないだけでなく、ルノーのシートを巡って、熱きバトルを演じていると噂されているからだ。その噂について尋ねられたオコンは待ってましたとばかりに、大人の対応で切り返した。
「噂されるというのは、注目されているという証なので、それ自体は大歓迎。何も心配していないし、決まったらすぐに教えるよ」
続いてサインツ。来年の交渉で最も大切なことは何かと質問されると、次のように答えた。
「レッドブルとリカルドがどうするかだね。彼らが何かを決定しない限り、何も事態は進展しない。個人的には次の契約は2年を希望したいね」
噂では、オコンがルノー入りを狙っており、サインツはもしものときに備えて、マクラーレン入りを画策しているというが、果たしてどうなることか。もちろん、この日、欠席したライコネンがいれば、彼がこの日の会見の主役になっていたのは、言うまでもない。