F1の夏休みも目前に迫り、そうなると賑やかになってくるのが2019年のドライバーラインナップを巡る動向である。しかし今のところフェラーリ、メルセデス、レッドブルのトップ3チームに大きなドライバー交替の動きはなさそうで、あとは中団チームのイス取りゲームに焦点が移ると見られていた。
ところがドイツGP後、英スカイスポーツF1のコメンテーターを務める元F1ドライバー、マーチン・ブランドルから、「アロンソがフェラーリに復帰する!」という爆弾発言が飛び出したのだ。
ブランドルによれば、アロンソ(あるいは彼のマネジャー)が、2019年の契約に向けて近いうちにフェラーリと接触を始めるという。
「フェルナンドはもうすぐ、フェラーリの新たなボスになったルイス・カミレーリと話し合いを持つはずだと、私は確信している。彼にとってはこれが、勝てるクルマに乗れるかどうかの最後のチャンスになるだろう。前戦ホッケンハイムでの予選のやり取りを聴く限り、フェルナンドの忍耐力は限界に来ていると考えるべきだ」と、ブランドルは自身の定期コラムで書いている。
■ミスを繰り返すセバスチャン・ベッテルに上層部が不満
アロンソとマクラーレンの契約は、オプション付きで2019年までとなっている。しかし、一向に戦闘力の上がらないマシンパッケージに、アロンソのチームへの信頼は完全に失われてしまっている。もしフェラーリとの交渉がうまく行かなかった場合は、とりあえずマクラーレンに残留はするものの、2019年の最大の目標はインディ500に勝利して念願のトリプルクラウンを達成することになりそうだ。
一方でフェラーリ側では、絶望的なミスを繰り返すセバスチャン・ベッテルと、年老いたキミ・ライコネンに対する不満が大いにくすぶっている。このふたりに比べれば、2010年と2012年にタイトル獲得の一歩手前まで行ったアロンソの方が、まだマシなのではないか。フェラーリの新上層部がそう考え、大ばくちに出る可能性もゼロではない。
ちなみに新CEOのカミレーリは、ナオミ・キャンベルの恋人である。あまり知られていないが、ナオミ・キャンベルはトップモデルとしてのキャリアの大部分を、あのフラビオ・ブリアトーレがマネージメントしてきた。そしてブリアトーレは言うまでもなく、アロンソのマネジャーでもある。