レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、前戦F1ドイツGPでのセバスチャン・ベッテルのミスは、日曜のトリッキーなコンディション下では誰にでも起こり得たことだと考えている。
ベッテルは首位を走行し、シーズン5勝目に近づいていたものの、レースが3分の2を消化したあたりで天候の悪化がレース展開に混乱を引き起こした。
局地的な雨による難しいコンディションにうまく対応しているように思えたベッテルだったが、突然コースオフを喫し、スタジアムセクションのバリアに衝突した。
ベッテルはそのままリタイア、ノーポイントに終わったことで、タイトル争いにおいて大きな痛手を負った。しかしフェルスタッペンはその際の状況を考えれば、ベッテルのミスを誰も責めることはできないと示唆している。
「あのコーナーでは特に、状況はとてもトリッキーだった」とフェルスタッペンはレース後に語った。
「あそこでは少しロックアップさせただけで、すぐにコースアウトしてしまう。とても難しい状況だった。こういうことは起こり得るということだ」
「他のドライバーにも簡単に起こったかもしれないことだよ。高いグリップを探しながら周回しなければならなかった。すでに多くのポイント獲得が確実になっていたら、大きなリスクを犯したくはない」
「コースアウトすることでポイントを失うようなリスクは犯したくない。そうしたリスクに対処するのはとても難しいことだ。ロックアップした瞬間にコース外に飛び出してしまうのだから」
■フェルスタッペンはタイヤ交換の賭けが外れる
普段は雨や不安定なコンディションを得意とするフェルスタッペンだが、ドイツGPではそれを利用して上位に浮上することができなかった。難しいコンディションのなか、インターミディエイトタイヤに履き替えるという決断をしたが、そのギャンブルが外れてしまったのだ。
「僕たちの思うようにはいかなかった」とそれでも4位でフィニッシュしたフェルスタッペンは語った。
「いつもなら雨が降らないかなと思うけど、今回は雨が有利に働かなかった。4位が最良の順位だった」
「雨は激しくなり始めて、ターン8から10にかけて広がっていた。『このままだと、第3セクターにも雨が来るぞ』と思った」
「残念ながらそうはならなかった。だから(ドライタイヤに戻すために)またピットに戻らなければならなかった。賭けに出たけど、うまくいかなかったね」