ニュルブルクリンク24時間レースを含むVLNニュルブルクリンク耐久シリーズに参戦しているスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(SCG)は7月25日、『SCG 007 LMP1』と名付けられた新型プロトタイプカーのマシンイメージをSNSで公開した。
VLNを走る『SCG 003C』とは外見が大きく異なるこのコンセプトモデルは、2020年からWEC世界耐久選手権/ル・マン24時間レースで採用される新たなLMP1“ハイパーカー”規定に沿ったものになっていると推測される。
アメリカに本拠を置くスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスの創設者、ジェームズ・グリッケンハウスは以前、Sportscar365に対して「もし、FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブの下で、コストマネジメントが正確に行なわれるのであれば(2020年からの)ル・マン参戦に興味がある」と語っていた。
レンダリングイメージとともにfacebookへ掲載された声明で、同社は1969年のフォード以後、初めてル・マンの総合優勝を勝ち取るアメリカン自動車メーカーとなることを目標に掲げている。
「SCGはコストをかけてでもLMP1プログラムを運営していく。たとえ(出場車が)1台だけであっても変わらず資金を投じるつもりだ」
「我々はSCG 007のロードバージョンと、1台のみのレースバージョンをそれぞれ製作し、この内ロードカーは25台限定で希望者に販売する。ここで得た利益はすべてル・マンのLMP1プログラムに投入される」
今回デザインコンセプトが公開されたSCG 007について、SCGは詳細情報を一切に明らかにしていないが、市販バージョンの価格は未確定ながらも100万ドル(約1億1000万円)前後になるという。
また、SCGは以前ニュルブルクリンク24時間で走らせた『SCG P4/5コンペティツィオーネ』で使用したハイブリッドに関する知識が、ハイブリッドシステムの搭載を義務付ける“ハイパーカー”規定で役立つと述べ、同様のシステムを新たなLMP1車両規則に準じた形で制作することが可能としている。