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成田凌が目指す医者の姿とは 『コード・ブルー -もう一つの日常-』灰谷俊平が奥に秘める“芯の強さ”

2018年07月26日 11:32  リアルサウンド

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 灰谷俊平(成田凌)の医者としての在り方に焦点が当てられたスピンオフドラマ『コード・ブルー -もう一つの日常-』(フジテレビ系)の第3回。灰谷は外来患者から「神経障害性疼痛症でしょうか? 知り合いにそうじゃないかって言われて」と尋ねられるも、知らない症例だったために慌ててしまい、答えることができない。


【写真】7月28日放送『コード・ブルー 特別編』で描かれる3rd Seasonと映画の架け橋となる灰谷の物語


 7月23日より5夜連続での放送がスタートしたスピンオフドラマ『コード・ブルー -もう一つの日常-』では、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』(フジテレビ系、以下3rd Season)から登場しているフライトドクター候補生の名取颯馬(有岡大貴)、灰谷俊平(成田凌)、横峯あかり(新木優子)、フライトナースの雪村双葉(馬場ふみか)を軸に、彼らの救命救急の日常が描かれる。


 灰谷は内気で、自分に自信が持てない性格。だが、過去にドクターヘリに助けてもらった経験があり、“人助けができる医者になりたい”という気持ちは人一倍だ。そのため名取から「よくやるよな。毎日毎日」と呆れられるほど勉強に打ち込み、知識を身につけてきた。ポケットにはハンドブック、メモ帳、ボールペンなどがパンパンに詰め込まれ、歩きにくそうにしているところに、彼の生真面目さと少しの頼りなさが表れている。


 そんな中、灰谷の恩師である河原一博が病院を訪れる。灰谷は、知識不足から患者の前で慌ててしまうと悩みを打ち明け、河原は「知らないままやり過ごして、運良く患者を救う医者か、それとも知らないことを認めて恥をかきながらでも患者を救う医者か、どちらの医者になりたい?」と尋ねる。


 灰谷は真っ直ぐに「後者です」と答える。思えば、灰谷はいつだって自分の無知をごまかしてこなかった(ごまかせる器用さがないとも言えるが)。プライドの高い名取や、マイペースな横峯と違い、素直な性格である分、自分のできないところを認めている。だからこそ、ヘリの事故、そして目の前で患者を亡くすという大きなトラウマも乗り越えてこれた。一見弱々しく見える灰谷だが、芯の部分では強い人間なのだ。


 河原の「不安なのは医者ならみんな一緒だ」という言葉に勇気をもらった灰谷。尊敬する恩師も自分と同じような不安を抱えていることに安心したのか、ずっとこわばっていた表情がようやく和らいだ。後日の外来では患者からの質問に落ちついた対応を見せていた。


 大きい事故、命を救うために奔走するフライトドクターたちにも通常の診察をする日常がある。決して派手な場面だけが彼らの仕事ではなく、こうした日々訪れる患者から得る知識によって、大事故のときにも命を救うことができるようになっていくのだ。


(馬場翔大)