モンスターエナジーNASCARカップは7月22日、ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで第20戦が行われ、ケビン・ハービック(フォード・フュージョン)が優勝。シーズン6勝目を挙げた。
浅いバンク角が特徴の1マイルオーバル、ニューハンプシャー・モーター・スピードウェイは“マジック・マイル”の愛称でも親しまれるトラック。決勝レースは75周目、150周目、301周目までの3ステージ制で争われた。
決勝日の22日(日)は現地13時過ぎにスタートが予定されていたがコースを襲った雨の影響でディレイ。予定から3時間以上遅れた現地16時24分にスタートした。
ポールシッターのカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)とマーティン・トゥルーエクスを先頭にスタートしたステージ1では、20周目にAJ.アルメンディンガー(シボレー・カマロZL1)が左リヤのバーストで単独スピンしたほかは大きな混乱はなし。48周目にトップに立ったトゥルーエクスJr.がシーズン6度目のステージ優勝を飾った。
続くステージ2はトゥルーエクスJr.が首位を快走していたものの、終盤にチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)が接近してテール・トゥ・ノーズのバトルに発展する。
追いかけるエリオットは132周目に、アウト側からオーバーテイクを仕掛けてトップに浮上。今季はじめてラップリーダーになると、そのまま逃げ切り、今季初のステージ優勝を手にした。
最終ステージ3では、インターバル中にマシンセッティングを変更したカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)が11番手からの追い上げをみせ、168周目にはトップ5圏内入り。
その後も着実にポジションを上げていったカイル・ブッシュは246周目のピットインでトップに浮上。2番手にハービック、3番手にトゥルーエクスJr.を従えて残り39周のスプリント戦に臨んだ。
再スタート直後はリードを広げていったカイル・ブッシュだったが、後方からはじわじわとハービックが詰め寄ると284周目にはテール・トゥ・ノーズに。
そして295周目、ターン1~2でハービックがカイル・ブッシュのリヤに軽く接触。これでバランスを崩したカイル・ブッシュのマシンがアウトに膨らんだ隙にハービックがトップに浮上。そのまま逃げ切ってシーズン6勝目を手中に収めた。
接触しながらのオーバーテイクについて、ハービックは「(チェッカーまでに)トップへ浮上できる確信がなく、あのタイミングはオーバーテイクする絶好のチャンスだった。勝つためにするべきことをした」とふり返った。
「もちろん、彼をクラッシュさせるつもりはなかった。ただ彼の後ろでチェッカーを受けるつもりもなかった」
ハービックに押し出される形で優勝を逃したカート・ブッシュは「僕たちはロングランでは最速のマシンではなかった」とコメントしている。
「リスタートをコントロールして、少しギャップを築くこともできたけど、僕たちはロングランでベストなクルマではなかった」
「SHR(ハービックが所属するスチュワート-ハース・レーシング)のクルマは本当に速かった。(接触がなくても)ハービックを抑えきるのは難しかっただろう」
2018年のモンスターエナジーNASCARカップ第13戦は7月29日、ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。