トップへ

カンヌ上映中止になった問題作 ピーター・ブルック監督作『テル・ミー・ライズ』8月に日本初公開

2018年07月25日 13:02  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 演劇界の巨匠ピーター・ブルックの第3作にあたる長編映画『テル・ミー・ライズ』が、8月25日よりシアター・イメージフォーラムにて公開されることが決まった。


参考:<a href=”http://www.realsound.jp/movie/2018/07/post-225800.html”>動画はこちら</a>


 1968年に激化したベトナム戦争を痛烈に批判した本作は、その年のカンヌ映画祭に選出されるも、その後突然の取り下げにより、上映中止に。しかし同年のヴェネチア映画祭に選出され、審査員特別賞次点とルイス・ブニュエル審査員賞の2部門を受賞。本作はアメリカやイギリスの一部の劇場でしか公開されず、加えて様々な妨害を受けたため、短期間しか上映されなかった。その後、本編も紛失し、長年幻の作品とされてきたが、2011年に本編が発見。監督自身と近親者の手によって、映画遺産保存を専門とする2つの財団(グルパマ・ガン財団とテクニカラー財団)とともに、完全なる修復を行い、2012年に復活上映。そして50年の時を経て、日本でも初めて劇場公開されることになった。


 あわせて公開となったビジュアルは、戦争反対のデモ隊の写真が上下に配置され、黒いサングラスの男が演説をしている写真の横には、“世界は今も嘘で回る”というキャッチコピーが添えられている。予告編は、ベトナム戦争反対のデモ映像から始まり、“フィクション”でも“ノンフィクション”でもない、不思議な“ピーター・ブルック”の世界観を堪能出来る内容となっている。ナレーションは、ピーター・バラカンが担当している。(リアルサウンド編集部)