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鈴鹿8耐:ヤマハ3チームが都内でファンミーティング開催。4連覇とEWC王者獲得を宣言

2018年07月24日 21:21  AUTOSPORT web

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記念撮影会の様子
7月26日に開幕する鈴鹿8時間耐久ロードレースを前に、ヤマハが2018 YAMAHA SUZUKA SPECIAL EXHITION『R/evolution』を東京ミッドタウンで開催。ファンの前で鈴鹿8耐4連覇を果たすことを誓った。

 このイベントにはヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行、アレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マーク、吉川和多留監督とYARTヤマハの藤田拓哉、マービン・フリッツ、ブロック・パークス、マンディ・カインツ監督、そしてGMT94ヤマハのデビット・チェカ、ニッコロ・カネパ、マイク・ディ・メリオ、クリストフ・グィオ監督と鈴鹿8耐を戦うヤマハ系3チームが集結した。

 イベントのオープニングはヤマハのMS戦略部長である堀越慶太郎氏が挨拶。今年の目標とスローガンを発表した。

「ヤマハファクトリーは鈴鹿8耐4連覇、そしてGMT94ヤマハはEWC(世界耐久選手権)の2年連続チャンピオン獲得にチャレンジします。今年のスローガンは『R/evolution』。Rの“進化”が“革命”を起こすです」

「初代R1を彷彿させる赤と白のスペシャルカラーを施したYZF-R1で“Revolution”を起こす私たちの戦いに是非ご期待ください」

 続いて3チームのライダーと監督が登場。それぞれが鈴鹿8耐へ向けて意気込みを語った。

 ヤマハのファクトリーチームをまとめる吉川監督が「我々は現在、鈴鹿8耐を3連覇中です。今年、4連覇目指して頑張りますので応援よろしくお願いします」と述べ、エースライダーを勤める中須賀は「チーム一丸となって連覇に挑みます」とファンに誓った。

 YARTヤマハのレギュラーライダーとして鈴鹿8耐参戦が決まった藤田は「今年、YARTチームから2回目の参戦となります。チームに貢献できるように頑張ります」とコメントを残した。

 各チームのライダー、監督が意気込みを語った後は、ファクトリーチームのライダー、監督によるトークショーが開催。この場には、YZF-R1の開発に関わっているヤマハのMS開発部長辻幸一氏も登壇した。


 鈴鹿8耐のテストについて聞かれた中須賀は「手応えとしては充分。昨年からバイク自体も変わっていないので、鈴鹿に馴染むのは早かった。ふたり(ロウズとファン・デル・マーク)もは昨年よりパワーアップして帰って来てくれたので心強いし、非常に良いスタートを切れたのではないかと思いますね」と調子の良さを見せた。

 ライダー至上初の4連覇の記録については「優勝しないと(結果が)ついてこないので、まずはチーム一丸となって優勝目指しまます。今年はヤマハYZF-R1の20周年なので、記念に華を添えられるように3人で力を合わせて頑張りたいと思います」と力強いコメントを残した。

 ファン・デル・マークはスーパーバイク世界選手権(SBK)第6戦イギリスラウンドでヤマハ復帰後初優勝と初ダブルウインを果たした。チームメイトのロウズは第7戦チェコラウンドのレース2で勝利をあげた。

「去年よりフィーリングが良くて自信を持っている。特にチームメイトと仕事をするのが楽しくて、ファクトリーチームで走ることも光栄に思っているよ」とロウズ。ファン・デル・マークは「僕とアレックス(ロウズ)は今年大きな成長し、R1がレースで勝てるバイクだと証明できた。鈴鹿8耐マシンも良い方向に仕上がってるから、本当に自信があるよ」とマシンの強さをアピールする。

 吉川監督は、年々体制を強化して挑んでくるライバル達について次のように語る。

「ホンダがファクトリー復活し、全日本(ロード)の方もかなり接近されてきてはいます。強力なライバルといえばカワサキもSBK世界チャンピオンのジョナサン(レイ)を招集して必勝体制できてます。(決勝は)接近戦の激しい戦いになると思います。それによって、記録周回数220周くらいまでは視野に入れてます」

「ここ数年は余裕を持ってレースができていましたが、今年はもしかすると新たな記録がうまれるようなレースになるかもしれないですね」

 2018年型のYZF-R1について質問を受けると辻氏がマシンの変更点は2箇所あると明かした。

「YZF-R1で熟成されていますが、去年から大きな変更点は2箇所あります。ひとつはホイールのサイズが16.5インチから今年から17インチにかえてます。あと、給油のスタイルをかえています」

「給油口を少し変え、ピット作業で少しでもタイムを縮めるために改造してます。テストでは思った通りにできたと感じてます」

 トークショーでは、集まったファンが直接ライダーたちに質問する時間が設けらた。そのなかで、ライダーの目線での鈴鹿8耐の魅力を質問されたロウズは「(母国の)イギリスでは昔から鈴鹿8耐がライブ放送されていた。それを見てきたから、鈴鹿8耐に出場できたことは本当に夢みたいだった。さらに、ヤマハの母国の日本でヤマハを代表して、2勝できたことも夢の中で生きているみたいだった。鈴鹿8耐は自分にとってすごく大事なレースだ」と答えた。

 トークショーの最後には、再びヤマハのライダーと監督が全員が登壇。EWC2年連続チャンピオン獲得に挑むGMT94ヤマハのクリストフ監督は「去年は21番(ヤマハファクトリー)のバイクが勝ったんですが、YARTもすごく強いチームだと思うし、今年の表彰台にはヤマハ3台揃って勝ちたいと思っている」と意気込み、YARTヤマハのマンディー監督は「今年YARTチームにとって15回目の鈴鹿で、4位でフィニッシュしたこともある。今年こそ戦う準備ができているし、表彰台にのぼれる速さを見せてると思うので、頑張っていきたいと思う」と表彰台獲得に自信を見せた。

 トークショーが終えた後には、ヤマハグッズが当たる『ラッキードロー』や、ライダーたちとの記念撮影会が行われ、少ない時間のなかでもファンはライダーや監督達の交流を楽しんでいた。鈴鹿8耐決勝レースは7月29日(日)の11時30分にスタートする。