ブランパンGTシリーズ・アジアは7月21~22日、富士スピードウェイで2018年シリーズ第4ラウンドが行われ、第7戦でKCMGの谷口行規/アレキサンドレ・インペラトーリ組18号車ニッサンGT-RニスモGT3が優勝。第8戦はグループMレーシングの999号車メルセデスAMG GT3が優勝を飾った。
■第7戦
21日に行われた第7戦ではKCMGの23号車GT-Rがポールポジションからスタート。18号車GT-Rは6番手からの追い上げとなる。
スタートでは23号車GT-Rが逃げの姿勢をみせるが、オープニングラップで2番手に浮上した19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が迫るとオーバーテイクしてトップへ。
トップの19号車ウラカンGT3は前戦の鈴鹿で優勝、23号車GT-Rは2位表彰台を獲得しているため、ピットストップ時にそれぞれ15秒と10秒のサクセスペナルティが課される。そのため2台はパックとなって後続を引き離しにかかる。
レース残り30分を切ると、まずは23号車GT-Rが先にピットへ。スタートを担当したエドアルド・リベラティからフローリアン・ストラウスへとドライバー交代する。
暫定トップの19号車は、その1周後にピットイン。しかし、15秒のサクセスペナルティが影響して、先にピットを済ませていた23号車、18号車のKCMG勢に交わされてしまった。
6番手スタートだった18号車GT-Rはファーストスティントを担当した谷口が3番手までポジションを上げると、ピットウインドウがオープンとなるとすぐにピットイン。セカンドスティントを担当するインペラトーリにステアリングを託すと、18号車ウラカンGT3を交わして2番手に浮上した。
チームメイトを追いかける展開となったインペラトーリは、レース残り24分を揃ったタイミングでダンロップコーナー付近でテール・トゥ・ノーズに迫ると、パナソニックコーナーへの進入で23号車GT-Rのインを刺してオーバーテイク完了。これでトップに浮上した。
前が開けたインペラトーリはファステストラップも刻む快走で逃げの姿勢をみせると、そのままトップチェッカー。2018年型GT-RニスモGT3にブランパンGTアジア初優勝をもたらした。
2位はレース終盤に23号車GT-Rを交わしたハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3が獲得。3位は23号車GT-Rが手にしている。
GT4クラスはプラクティスセッションからトップタイムを連発してきたBMW Team Studieの木下隆之/砂子塾長組81号車BMW M4 GT4がポジションを譲らずにトップチェッカー。2位に僚友の82号車M4 GT4が続き、BMW Team Studieはワン・ツーフィニッシュを飾った。
■第8戦
明けて22日(日)に行われた第8戦では第7戦ウイナーの18号車GT-Rがポールスタート。しかし15秒のサクセスペナルティもあって優勝争いからは脱落。上位がピット作業を終えると早めにピットインする戦略を採った999号車AMG GT3がトップに浮上した。
999号車AMG GT3はレース残り10分を切るタイミングまでトップを快走していたが、後方から濱口弘とマルコ・マッペリがドライブするFFFレーシングチーム・バイACMの63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が接近すると残り10分を切ったところで130Rのアウトからオーバーテイク。濱口がトップに浮上する。
このまま濱口が逃げ切るかと思われたが、直後の第3セクターでスピンしてしまい、999号車、888号車のAMG GT3勢にオーバーテイクを許してポジションダウン。トップの座を取り戻した999号車AMG GT3は最終的に10秒328もの大量リードを築いて優勝を飾り、ポイントランキングでも首位につける形となった。
2位は888号車AMG GT3、3位は63号車ウラカンGT3が獲得。4位には18号車GT-Rがつけたほか、永井宏明と佐々木孝太がドライブしたARN Racingの8号車フェラーリ4788 GT3が6位入賞を果たしている。
GT4クラスは前日に続きポールからスタートした81号車M4 GT4が2戦連続でポール・トゥ・ウィンを飾って、富士戦を完全制圧。クラス2位にTTR Team SARDの11号車ポルシェ・ケイマンGT4クラブスポーツ、クラス3位にBMW Team Studieの82号車M4 GT4が続いた。
ブランパンGTアジアの第5ラウンドは9月22~23日、中国・上海の上海国際サーキットで行われる。