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IMSA:GTオンリーの第8戦、三つ巴戦をフォードが制す。GTDはランキング首位がリード拡大

2018年07月23日 14:51  AUTOSPORT web

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優勝したフォード・チップ・ガナッシ・レーシング
前戦モスポートから2週間後の7月21日、アメリカ、コネチカット州のライムロック・パークでIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第8戦が行なわれ、フォード・チップ・ガナッシ・レーシングの66号車フォードGT(ジョーイ・ハンド/ディルク・ミューラー組)が総合優勝。第6戦ワトキンス・グレン以来、2戦ぶりの今季2勝目を挙げた。

 1周1.5マイル(約2.41km)、ラップタイムは50秒ほどと非常にコンパクトなコースであることから、GTル・マン(GTLM)とGTデイトナ(GTD)の2クラスのみで争われることとなった第8戦には全19台がエントリー。公式予選は21日、決勝レースの約6時間前に行なわれ、コルベット・レーシングの3号車シボレー・コルベットC7.Rがポールポジションを獲得した。

 迎えた決勝では、アントニオ・ガルシア駆る3号車コルベットが好スタートを切って首位をキープするが、後方でメイヤー・シャンク・レーシングの93号車アキュラNSX GT3とターナー・モータースポーツの96号車BMW M6 GT3が接触、クラッシュした影響でまもなくフルコースイエローが導入される。

 約10分後にレースが再開されるとトップの3号車コルベットを先頭に、ポルシェGTチームの912号車ポルシェ911 RSR、オープニングラップでポジションを入れ替えた4号車コルベットC7.R、66号車フォードGTが続いていく。

 この4台はその後、約1秒間隔の隊列を作ったまま最初のピットインを迎える。最初に動いたのは首位を走る3号車コルベットで、翌周に912号車ポルシェが反応。その翌周には4号車コルベットと66号車フォードがそれぞれピットに入った。

 各車ともドライバー交代を行なった1回目のルーティンピットを終えた後もトップ2台は変わらず。一方、3番手を走行していた4号車コルベットはピットストップで66号車フォードに逆転を許してしまう。

 その66号車フォードは第2スティント開始とともにペースアップすると、徐々にアール・バンバー駆る912号車ポルシェに接近していく。

 スタートから2時間40分が過ぎ、まもなく2度目のピットインを迎える直前になると2番手を争う2台のギャップは3秒ほどに縮まる。そうした状況のなか、912号車ポルシェのバンバーがトラフィックの処理中にグラベルに飛び出し、数秒のタイムロス。辛くも66号車フォードの前でコースに戻ったものの、直後のピット作業で右フロントタイヤの装着に手間どったことが致命傷となり2番手の座を奪われてしまった。

 チェッカーまで残り30分、首位を走る3号車コルベットと2番手の66号車フォードとのギャップは5秒。スタートからトップを守り続けるコルベットがこのままトップチェッカーを受けると思われた。

 しかし約15分後、レース中盤から好ペースを刻み続けるハンドの66号車フォードが3号車コルベットの背後につけると、この直後、3号車コルベットを駆るヤン・マグヌッセンが最終コーナーでコースオフを喫する。

 これで66号車フォードは労せずトップに立つことに成功するとその後、ペースの上がらないコルベットを尻目にハンドは快調に飛ばし、最後は10秒以上のギャップを築いて今季2勝目を飾った。3位は912号車ポルシェ、4号車コルベットが4位となっている。

 今シーズン、参戦2年目のレクサスRC F GT3で初勝利を挙げている3GTレーシングが予選2、3番手を獲得したGTDクラスはレース序盤、ポールシッターのライト・モータースポーツの58号車ポルシェ911 GT3 Rがレースをリードする。

 しかし、中盤以降は予選4番手からポジションを上げてきたポール・ミラー・レーシング(PMR)の48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(ブライアン・セラーズ/マディソン・スノー組)が圧倒的な速さを発揮して独走体制に。

 結局、ランキング首位に立つPMRが今レースの最大ポイントを獲得し、そのリードをさらに広げることとなった。クラス2位は最後尾から這い上がってきたマグナス・レーシングの44号車アウディR8 LMSが入り、3位にはメイヤー・シャンク・レーシングの86号車アキュラNSX GT3との攻防を制したスクーデリア・コルサの63号車フェラーリ488 GT3が続いた。

 予選では好調だったレクサス勢は2台ともに徐々に順位を下げる結果となり、最終的に14号車レクサスがクラス7位、僚友15号車レクサスは同5位でレースを終えている。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの次戦は8月3~5日、ミシガン湖西部に位置するウィスコンシン州のロード・アメリカを舞台に第9戦ロード・アメリカが行なわれる。ロード・アメリカではGTLM、GTDに加えて、キャデラックやマツダなども参戦しているプロトタイプクラスがふたたびレースに参加することとなる。