次の土用の丑は8月1日。しかしウナギの価格高騰や、「絶滅危惧種のウナギを食べるのはいかがなものか」という風潮から中々手を出せない人もいるだろう。キャリコネニュースは度々ウナギの代替品についてお伝えしたが、今回はイオンのトップバリュから出ている「白身魚のふっくら蒲焼」を紹介したい。
同商品は2017年からイオングループ各店舗で販売。ウナギの枯渇資源が問題となる中、日本ならではの魚料理をもっと楽しんでもらおうと1年半以上開発に取り組んだ商品だ。原材料は東南アジアに生息するナマズの一種「パンガシウス」。同商品はベトナム産で、1尾598円(税抜)で売られている。
ウナギと比べて非常にリーズナブルなパンガシウスの蒲焼を、キャリコネニュースも実際に食べてみた。
身はホッケのように肉厚、食べごたえ抜群なパンガシウス
トレイに乗ったパンガシウスは手のひら2枚分ほどの大きさで、これがウナギならスーパーで2000円以上はするのではないだろうか。ウナギより肉厚で、ラップ越しでもうな丼のタレの甘い匂いがする。
ウナギは柔らかく身にタレが染み込んでいるが、パンガシウスは見た目がホッケのようで、肉が厚い。食感もホッケのようで、非常に食べごたえがある。ウナギ感はそこまで強くないが、皮の部分は香ばしくウナギの蒲焼にとても似ていた。
またタレは醤油と砂糖がベースの甘辛醤油ダレでこれだけでも米が食べられる。同商品は一度蒸し上げてから香ばしく焼き上げているというが、少しみりんが強く、煮付けのような味付けだった。ウナギの代用品と言われると首をかしげたくなるが、普通に美味しい。
1尾が大きいので、購入の際は変わりダネとして、うな茶漬けならぬ「パン茶漬け」もお試しいただきたい。白米にパンガシウスの蒲焼を乗せ、お茶漬けのもとをかけてお湯かお茶を注ぐだけなのだが、いつものお茶漬けが高級感溢れるものに一変する。
甘辛いタレと塩っぱい出汁が絡んで風味が増し、さらに蒲焼の香ばしさが嬉しい。ほぐした身と白米を一緒に食べると、お茶漬けのグレードが数段上がったように思える。今回は試していないが、ひつまぶしのようにしてもまた一風変わった味わいを楽しめそうだ。
丑の日にウナギを食べるのは、「う」の付く食べ物を食べると夏バテ予防になるという風習がある。何も「ウナギ」に限ることはない。次の丑の日はパンガシウスを食べるのもいいかもしれない。