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NEWS 増田貴久、普段とは異なる“冷たい視線” 『ゼロ 一獲千金ゲーム』加藤シゲアキと対決へ

2018年07月23日 12:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 勝つことより、他者を守ることを選ぶ義賊・宇海零(加藤シゲアキ)が、命を賭けた一獲千金ゲームに挑むドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』(日本テレビ系)。原作は有名作『カイジ』『アカギ』を生み出した福本伸行の『賭博覇王伝 零』である。7月22日放送の第2話では、原作でもお馴染みのオリジナルギャンブルゲーム「クォータージャンプ」が登場。このゲームで重要な役割を担うのが、増田貴久演じる山口カズヤである。


参考:加藤シゲアキ、原作とは異なる“正義感”を発揮 『ゼロ 一獲千金ゲーム』人間ドラマの生々しさ


 人生の一発逆転を狙う若者が集うゲーム会場、ドリームキングダム。20以上ものゲームが用意されたこの場所で、零たちは命を賭けたギャンブルゲームに参加することになる。一獲千金を目指す参加者たちはそれぞれ策略を巡らし、一部の人間は弱い者たちに圧をかけることでのし上がっていた。零たちもセイギ(間宮祥太朗)などから暴力を振るわれそうになるが、そこで零たちを守ったのがカズヤだ。


 増田演じるカズヤは、零とは異なる雰囲気の正義感を漂わせる。人を守るために、自ら鉄パイプを振りかざし、「僕だってこんなことはしたくないけど」と言いながらも、セイギたちの暴力を抑え込む。零に殴りかかろうとした男に鉄パイプを向け、真正面からハッキリと「こんなことはしちゃいけない」となだめる彼の姿に、周りの参加者も「正義」を感じたかもしれない。しかし視聴者はこの時点で、どこか違和感を覚えているのではないだろうか。弱き者を助ける零は、弱き者を虐げていた人々と同じ方法、すなわち暴力で彼らを助け出そうとはしない。一方山口は、人を守るために鉄パイプを握った。零たちを虐げていた人物たちと同じ空気が漂ってしまう。


 その後、零は、第1話のゲームも楽々クリアした標(佐藤龍我)とともに「クォータージャンプ」に参加させられる。目隠しした状態で50メートル上空の台に立ち、4方向のうち正解の1方向を推理して飛ぶ「クォータージャンプ」。4方向の先にはそれぞれ声役と呼ばれる者たちが立ち、零に飛ぶよう誘導する。


 2人目の誘導役として零に声をかけるカズヤは、「友達だろ」と声をかける。カズヤからの声かけにジリジリと前へ進む零だったが、実はカズヤはアウトゾーン、すなわち「零が飛び移ると転落死する側」に立っていた。鉄パイプを握るカズヤに覚えた違和感に合点がいく。というのもカズヤは、かつての同級生である零を一方的にライバル視し続けてきた人物なのだ。


 実は第1話放送後、Huluにてカズヤの物語が配信されている。その物語では、常にトップに立ち続ける零をライバル視し、万年2位であることに嫉妬や焦燥感を感じるカズヤの姿が映し出される。思えば劇中、クォータージャンプの参加を認められなかったセイギが、峰子(小池栄子)に「(挑戦者を)つぶしてみる?」と誘われたとき、「つぶすってどういうことですか?」と話しかけてきたカズヤ。あれは零のピンチを嗅ぎとり、友を守るために発した言葉ではなく、カズヤが零から“自分が今まで触れることのできなかった”トップの座を奪い取るために発した言葉だということだ。零がアウトゾーンに向かって歩く姿を見つめるカズヤの目は友人のそれではない。NEWSとして活躍する増田の印象からは想像しえないほど冷たい視線が零に注がれる。


 零を陥れようとするカズヤの突き放すような目線で第2話は終わる。しかし、零はクォータージャンプの声役の罠を1つすり抜けている。ということは、第3話ではかつての友人と 一獲千金のサバイバルゲームで勝負に挑むことになる。友情と裏切りとがぶつかり合うのだろう。人を信じる零と零を陥れたいカズヤ。今年はおりしも「NEWS結成15周年」である。15年もの間活動をともにしてきた加藤と増田の演技対決になるのであれば、それもまた面白いかもしれない。増田の冷たい目線と策略、そして次回予告で放送された零の流した涙はどのように発展していくのだろうか。また声役として抜擢されたセイギ、峰子との対決も気になるところである。(片山香帆)