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F1ドイツGP決勝:難コンディションを制したハミルトンが逆転勝利、ハートレーも10位入賞

2018年07月23日 00:12  AUTOSPORT web

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2018年F1第11戦ドイツGP 逆転優勝を果たしたルイス・ハミルトン
7月22日現地時間午後3時10分、ドイツGP決勝が行なわれた。

 空は朝から雲に覆われているものの雨は降っておらず、気温は26度、路面温度は44度というコンディションでの決勝スタートとなった。しかしターン6方面の雲は低くレース中の降水確率は60%。

 16番グリッドだったトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは予選後にパワーユニット一式を新品に交換し、ここで次週のハンガリーGPに向けてペナルティを消化して最後尾グリッドからスタートすることとした。なお、17番グリッドだったブレンドン・ハートレーはES(エネルギー・ストア/バッテリー)以外のコンポーネントを中古のスペアに交換しているがペナルティはなく、ガスリーの分だけ繰り上がって16番グリッドとなっている。

 Q3に進んだ上位勢は全車がウルトラソフトタイヤを装着、11番手以下ではエステバン・オコンがウルトラソフト、ダニエル・リカルドがミディアムを履いた以外は全てソフトタイヤでスタートに臨んだ。

 スタートでポールポジションのセバスチャン・ベッテルは首位を守って先頭でターン1に跳び込み、上位勢では大きな波乱や順位の変動はなく1周目が終わる。ベッテルはここからファステスト連発の走りで2番手のバルテリ・ボッタス以下を引き離していく。

 5番手はケビン・マグヌッセン、6番手にニコ・ヒュルケンベルグ、ターン1でワイドになったロマン・グロージャンは7番手に後退し、トラクション不足に苦しんで7周目にはターン6ではみ出しセルジオ・ペレスにも抜かれてしまう。

 14番グリッドのルイス・ハミルトンは驚異的なペースで前走車たちをオーバーテイクしていき、8周目にはグロージャンを抜いて8番手まで挽回してきた。

 以下はカルロス・サインツJr.、シャルル・ルクレール、フェルナンド・アロンソ、オコン、マーカス・エリクソンと続き、19番グリッドスタートのリカルドはなかなか前走車を抜くことができないが、10周目にようやくオコンを抜いて13番手まで上がった。


 一方のハミルトンは11周目にはヒュルケンベルグ、14周目にはマグヌッセンを抜いて5番手に上がった。

 15周目にキミ・ライコネンがピットインしてソフトタイヤに交換し、ハミルトンの2.5秒前に戻る。18周目にはヒュルケンベルグがピットインしてミディアムに換えると、20周目にはマグヌッセン、サインツ、ルクレール、21周目にグロージャン、23周目にペレスもピットインする。中団ではリカルドがステイアウトし6番手まで上がり、アロンソも7番手まで上がってきた。

 25周目には首位ベッテルがピットインし、ソフトタイヤでプッシュしていたライコネンの1.5秒後ろに戻る。ボッタスは28周目にピットインしベッテルとハミルトンの後ろに復帰。それと時を同じくして29周目にリカルドがターン11でストップしリタイアするがダブルイエローのみでマシンは処理されてセーフティカー出動には至らなかった。
 
 ベッテルはライコネンに1.5秒差で押さえ込まれるかたちになり、33周目あたりからタイムロスとタイヤのダメージを訴える。チームはなかなか動かなかったものの、39周目についにライコネンにチームオーダーを出しベッテルに首位を譲らせる。

 レーダー雨が接近しておりハミルトンはソフトタイヤのままステイアウトしてボッタスを抜き3番手まで上がったが42周目にピットインしてウルトラソフトに履き替える。

 その矢先、44周目のターン6で雨が降ってくる。ここでルクレール、アロンソ、ガスリーがピットインしガスリーはウエット、他の2台はインターミディエイトに交換する。フェラーリ勢とメルセデスAMG勢はドライタイヤのままステイアウトするがフェルスタッペンはピットインしてインターミディエイトに交換。

 ガスリーもインターミディエイトに交換するが雨は急速に上がり、47~48周目には各車が再びピットインしてドライに戻す。しかし今度はターン1~2から雨が降りだし、スタジアムセクションもスリッパリーになる。


 そこでなんと首位ベッテルがターン13でコースオフし、グラベルで止まりきれずそのままタイヤバリアにクラッシュ。これでセーフティカー導入となり、上位勢はボッタスとライコネンがピットインして新品のウルトラソフトに交換。


 中団でもルノー勢とハース勢はピットインし、順位は首位ハミルトン、2番手ボッタス、3番手ライコネン、4番手フェルスタッペン、5番手ヒュルケンベルグ、6番手ペレス、7番手オコン、8番手エリクソン、9番手ハートレー、10番手グロージャン、11番手サインツ、12番手マグヌッセンの順でレースは58周目にリスタートとなる。

 セーフティカー走行でタイヤが冷えてペースが上がらず、2番手ボッタスが首位ハミルトンに襲いかかるがチームオーダーでボッタスは追い抜きを辞める。

 ここからハミルトンはファステスト連発の走りで後続を引き離していき、最終盤に予想されていた雨に降られることもなくそのまま首位でチェッカードフラッグを受け、予選のトラブルによる14番グリッドまさかの大逆転優勝を果たした。

 2位にはボッタスが入りメルセデスAMGは大逆転で地元1-2フィニッシュを果たした。3位にライコネン、4位フェルスタッペン。中団トップは5位ヒュルケンベルグ、6位グロージャン。7位ペレス、8位オコン、9位エリクソンと続いた。

 ハートレーは62周目にグロージャンに抜かれて10位に後退、続けてサインツにも抜かれてしまい11位でフィニッシュしたものの、サインツはセーフティカー中の追い抜きで10秒加算ペナルティを科されておりハートレーは10位でポイント獲得を果たした。