ストフェル・バンドーンは、来季もマクラーレンでF1を戦うことを意識しながら、夏休み前のドイツ、ハンガリーでの2連戦に臨む。
2018年シーズン、バンドーンは開幕から4戦のうち3戦でポイントを上げたものの、第4戦アゼルバイジャンGPを最後に、トップ10での入賞を果していない。
そのため、今シーズンに獲得したのは現時点で8ポイントにとどまっている。これと比べて、チームメイトのフェルナンド・アロンソはすでに40ポイントを獲得している。
今のところ、マクラーレンは2019年のドライバーラインアップに関して何の決定も下していない。決定に際しては、アロンソがチームにとどまるのか、あるいは他チームへの移籍を模索するのかが大きく影響する。そして、マクラーレン育成ドライバーのランド・ノリスは、F1で活躍できる日を舞台袖で待ちながら、今シーズンはF2での仕事に集中している。
以前マクラーレンは2019年シーズンのドライバープランについて、ドイツGPとハンガリーGPの連戦終了後の夏休み期間中に検討を始めると表明していた。バンドーンにとって、自分が来シーズンもマクラーレンのドライバーとしてふさわしいかどうかを証明できる機会は、あと2戦だけということになる。
「例年、夏休み前になるこの時期には、すべての人たちが来年のドライバーマーケットの動向について語っている。それが普通のことだからね」とバンドーンは語った。
「これまでそのことについてメディアの人たちと議論したことはないし、立ち入るつもりもないよ」
現在26歳のバンドーンにとって、自分の努力に見合うだけの結果が常に残せているわけではないとはいえ、マクラーレンとの新たな契約に向けてやれることは十分やってきたという自負はある。
「確かにこの1年半は、僕がF1で望んでいた状況にはなっていない。結局のところ、結果を出すという点において僕たちは苦しんでいる」
「たとえば、この1年半はポイントを獲得することが難しいマシンで戦ってきた。そうした状況では、良い結果を残すことは容易ではない。今の僕たちはまさにそうした状態にあるということだ」
2017年のカレンダーからドイツGPが外れていたため、バンドーンにとっては今回がF1マシンでホッケンハイムリンクを走る初めての機会となる。しかし多くの若いドライバーと同様、バンドーンも過去に下位カテゴリーのレースでこのコースを走った経験を持つ。
「今年のF1カレンダーでは、僕はドイツGPだけ経験していない。だけどGP2でホッケンハイムを走って表彰台を獲得したことがある。自分のなかには良い記憶が残っているコースだ」
「ホッケンハイムリンクはチャレンジングなコースだよ。長くて高速のストレートでは強力なパワーが必要だ」と彼は語った。
「それから、スピードが出せなくてタイトな最終コーナーを抜けるときには、マシンにバランスとトラクションが求められるんだ」
「3つ目のDRSゾーンが追加されたことでさらに少し難しくなったし、オーバーテイクの機会が増えるから、エキサイティングなレースになるだろうね。ファンのために面白いバトルを見せられると思うよ」
「ドイツの観客は心からモータースポーツを愛している人たちだから、僕も3年ぶりにまたあの素晴らしい雰囲気を味わえるだろう」そう語っていたバンドーンは、ドイツGP金曜フリー走行1回目で新パーツの評価作業を行い20番手タイム、午後のセッションでもフィーリングがつかめず20番手と苦戦している。