日本航空(JAL)とヤマトホールディングスは、日本の農水産品を販売するアンテナショップをフランス・パリに9月上旬に開設する。
輸出入手続きから輸送、現地販売までをトータルで提供する。プロジェクトの第1弾として、フランス・パリで日本の農水産品の販売とテストマーケティングを行うアンテナショップ「Le goût du Japon」を、Workshop ISSE内に設ける。
「Le goût du Japon」とは直訳で、「日本の味」の意味。日本の美味しい食材をフランスに届けることで、消費者のより豊かな生活に貢献したいという思いを込めた。日本では少子高齢化や人口減少により、食品産業の市場が縮小されている中で、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、海外での日本食や日本食材への需要は高まりを見せており、フランスは食に造形が深いことなどから魅力的な市場であるとしているものの、煩雑な手続きや安全基準などから申述を諦めている生産者が多いことから、両社でプロジェクトを発足した。
ヤマトホールディングスは日本国内からフランスまでの輸送手続き業務や商品提案、JALは日本とフランス感での航空輸送、機内誌での宣伝や機内食活用などによる販促・インバウンド喚起を担う。フランス国内の配送は、ヨーロッパで第2位の国際エクスプレス事業を展開するDPDグループでフランス国内最大手のエクスプレス事業者のクロノポスト社と連携する。日本の生産者は国内販売取引のみでフランスでの販売が可能となる。
今後は、アンテナショップでの直接販売だけでなく、日本食レストランへの食材の提供や、クロノポストのフランス国内におけるネットワークを活用し、ECで注文を受けた商品をフランスの消費者に直接配送するなど、販路の多様化を検討していく。