箱が邪魔だ。そう思うことってないだろうか。たとえばAmazonで買い物をした時。定期的にネット通販を利用すると、気付けばニヤリ顔ダンボールが結構な量になっていたりする。
家電のような大きな物を購入すると、これまた箱がかさばる。ただでさえ狭い僕の家が、こういった物で余計に狭くなってはたまらない。僕は、大体その日のうちに分解して、指定日にゴミとして出してしまう。(文:松本ミゾレ)
「会社で、20年前のブラウン管モニターの箱を捨てようとしたら怒られた」
でも、こういうことができない人もたまにいる。先日5ちゃんねるに「箱を捨てられない奴」というタイトルのスレッドが登場した。スレ主は本文で
「うちの社長のことなんだが、倉庫に積んである20年前のブラウン管モニターやモデムやHDDの箱(中身なし)を捨てようとしたら怒られた」
と書いている。外箱なんてとっくにゴミなのに、なんでそれを取っておこうとしているのか、スレ主は納得できないようだが、スレッドには、同じように箱を捨てられない人たちの書き込みも少なくない。いくつかご紹介しよう。
「薬の箱って箱フェチの心をくすぐるよな」
「俺くらいになるとお菓子の箱もとってある」
「タバコの空き箱が捨てられない」
勿体ない。めんどくさい。いずれ売る時に役立つと思って保管している。理由は色々あるんだろうけど、「どのみち邪魔なものばかりなのになぁ……」と思ってしまう。
オタク、マニアにとっては箱込みでコレクション!箱の有無で査定に4000円の差
ところで僕は生粋の怪獣オタクだ。もう四半世紀も怪獣の人形を蒐集している。最近では綺麗なパッケージに入ったまま売られる高額なフィギュアも増えてきたが、数も数なので箱は次々に処分してしまう。
しかし僕のようなオタクは意外と少数派のようだ。先日、中野ブロードウェイをブラブラしていると、『ゴジラVSビオランテ』に登場したバージョンのゴジラのフィギュアを2つ見つけた。どちらも同じ商品なんだけど、箱アリ完品が1万3000円。箱ナシ本体のみが9000円と、4000円の開きが生じている。
こういった商品は常々、中古市場では箱の有無が価格を大きく左右する。オタク向けのアイテムだけでなく、ブランド品もまた、化粧箱の有無が買取価格に影響を及ぼすこともあるという。
たかが箱。されど箱。人にとっては、箱もまた中身と同じように重要なものだということになる。今回紹介したスレッドにもチラホラ「箱は必要」とか「家電は箱に保証書内容が印刷されてるものがあるので、安易に捨てると困る」という意見があった。
箱を捨てない人には捨てないなりの、理屈があるということか。