トップへ

加える要素が違えば全く違う作品が生まれる!「時をかける少女」だけじゃないタイムリープ作品を紹介

2018年07月20日 23:52  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion
細田守監督の最新アニメ映画『未来のミライ』公開を記念して7月20日、夏アニメを代表する『時をかける少女』(2006年公開)が「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されました。

同作は時間を跳躍する「タイムリープ」の能力を持つ女子高生が、自分のかけがえのない時間を取り戻すために奔走するストーリー。SFに学園や恋愛の要素を織り交ぜた王道の青春アニメとなっており、公開から10年以上経っても地上波で何度も放送され幅広い年代に観られています。

「タイムリープ」をテーマに扱った作品は昔から多くありますが、どのような要素を織り交ぜるかで世界観が全く変わってきます。本記事では同じく大ヒットアニメでありながら、全く違う要素から生まれた5作品を紹介します。

◆タイムリープ5作品

■タイムリープ×入れ替わり『君の名は。』
千年ぶりとなる彗星の来訪を一ヶ月後に控えた日本で、東京に暮らす少年・瀧と飛騨の山奥で暮らす少女・三葉の身体が何度も入れ替わる謎の現象が起きます。
戸惑いながらも現実を少しずつ受け止める瀧と三葉は、残されたお互いメモを通して時にはケンカしながらも打ち解けていきます。

しかし、突然に入れ替わりが途絶えてしまいます。入れ替わりを通して特別に繋がっていたと気付いた瀧は三葉に会いに行くのですが、辿り着いた先で衝撃の真実が待ち受けているのでした。

2016年8月に公開された新海誠監督のオリジナル長編アニメーション映画。興行収入は歴代4位となる250億超えを記録した歴史的大ヒット作品です。
「タイムリープ」と同じく「入れ替わり」もメジャーなテーマですが、この二つを織り交ぜたことで、観る人に分かりやすく、同時に角度を変えたことで新しさを生み出しました。

■タイムリープ×サスペンス『僕だけがいない街』
三部けい先生の描いた漫画『僕だけがいない街』が2016年にアニメ化。売れない漫画家である藤沼悟は、事件や事故など、「何か悪いこと」が起きる直前の場面に何度もタイムリープしてしまう「再上映(リバイバル)」と呼ぶ特殊能力を持っていました。

ある日、母親の佐知子との買い物中にリバイバルが発生。
この時、子供を連れた男の挙動不審さに注目した佐知子は誘拐を未然に防いだことを確信し、同時に悟が少年時代を過ごした1988年の北海道で起きた小学生の誘拐殺人事件の真犯人と男が同一犯だと気付きます。

正体に気づかれたことを悟った真犯人は、その夜に佐和子を殺害し、死体を発見した悟を犯人に仕立て上げます。
悟はリバイバルで殺人事件を防げないかと何度も試したところ、これまでにない長期間のタイムリープが発生して1988年の過去に戻るのでした。悟は真犯人の正体を突き止めること、悲劇を回避することを決意します。

■タイムリープ×異世界『Re:ゼロから始める異世界生活』
小説投稿サイト「小説家になろう」にて2012年4月より連載開始し、2014年1月にはMF文庫J(KADOKAWA)から商業出版、2016年4月にはアニメ化するなど、俗に言われる“なろう系作品”の中でも屈指の人気を誇ります。

コンビニ帰りに異世界に召喚された引きこもり高校生の少年ナツキ・スバルは、ハーフエルフの銀髪少女エミリアに窮地を救われ、恩返しのために捜し物を手伝うことに。
しかし、手がかりをやっと見つけたと思った時に、暗闇で突然襲われた2人は絶命してしまうのでした。

しかし、目を覚ました時に召喚された時点に戻っていたスバル。この世界において、自身の死から時間を巻き戻して記憶を引き継ぐタイムリープ能力「死に戻り」の能力に目覚めたことを知ったスバルは、エミリアの死を回避するために奔走する。

同作はチート能力を持つ主人公が活躍する、なろう系作品においてもめずらしいタイムリープもの。
エミリアを始め、双子のメイドのレムやラムなど可愛い美少女キャラクターが多く登場。美少女たちの死を度々目撃してしまうことから、「何としてでもこの悲しい未来を回避するぞ!」と観る側にまで感情移入させてくれました。

■タイムリープ×魔法少女『魔法少女まどか☆マギカ』

自分の願いを叶えてもらう代償として「魔法少女」となり、人類の敵と戦うことになった少女たちを待ち受ける過酷な運命を、優れた魔法少女になれる資質を持ちながらも傍観者として見届ける中学生・鹿目まどかを中心に描いたストーリー。
物語が進んでいくことで、魔法少女の一人である暁美ほむらが、ある目的のために作中の「現在」とは異なる未来の「時間軸」から来たことが明らかになります。

『Fate/Zero』で知られる虚淵玄先生が「魔法少女」をテーマに脚本を書いてくれと依頼され、生み出されました。2011年1月にアニメ化されると人気を呼び、劇場版も放映されました。
すでに多くの類型が存在する魔法少女というジャンルに新たな切り口を導入することを意図しており、魔法少女をモチーフにしたダーク・ファンタジーとなっています。

■タイムリープ×検証実験『STEINS;GATE』
5pb.の同名ゲームソフトが原作。2011年4月からアニメが放送され、2013年4月20日に劇場版が公開、2018年4月より続編である『シュタインズ・ゲート ゼロ』が放送中。
同作はタイムマシンを使って悪い方向に進んだ未来を、主人公たちがどのようにして良い方向に変えていくが主軸となっています。

過去にDメールを送ることで現在が変わるため、パラレルワールドが発生。元いた世界軸からどれくらいズレたのかを検証し、結果的にいくつもの世界を行き来することによって運命を変えていきます。
タイムトラベルの内容を解明することに重きが置かれており、学術的な側面が色濃く描かれた作品です。

◆タイムリープ回が出てくる国民的アニメ
タイムリープはあまりにもメジャーなテーマであるため、全く違うジャンルの作品であっても物語の中の一要素に組み込むことがよくあります。あの国民的アニメでも多く見られました。

■『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』
2002年4月20日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズ第10作目。同作は涙無しには観られません。

シロが掘った穴で文箱を見つけたしんのすけが戦国時代へワープし、春日部城の廉姫と出会います。
現代にいるひろしは、郷土史の春日合戦に自分たちのことが書かれているのを知り、自分たちも過去に行くことになると悟ります。
なんとか戦国時代に車でワープしたひろしやみさえは、戦に勝つために史実どおり春日の城主の味方をするのでした。

■『ルパン三世 霧のエリューシヴ』
モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第19作。ルパン三世生誕40周年を記念して、2007年7月27日に「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されました。

ルパンの子孫であるルパン三十三世に恨みがある魔毛狂介が、恨みを晴らすためにタイムマシンを開発。
先祖であるルパンを500年前の北海道に飛ばし、様々な充希を持ち込むなど意図的に歴史を変えようとする過激さで、何度もルパンを窮地に追い込むのでした。

同作は『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』第13話「タイムマシンに気をつけろ!」をベースにしたオマージュ作品でありながらも、単なるリメイクに留まらない様々な新要素が加えられています。

■『ドラゴンボール超』未来トランクス編
『ドラゴンボールZ』においてのタイムリープといえば、タイムマシンに乗って未来からやってきたベジータの息子トランクスでした。
続編である同作においては、人造人間やセルを倒して平和な未来を取り戻したはずの青年トランクスが、タイムマシンに乗って負傷した姿で再び現代の悟空たちの世界に現れます。

平和になった未来に、悟空とそっくりな姿をした「ゴクウブラック」と呼ばれる戦士が現れ虐殺行為を繰り返していることを告げる青年トランクス。悟空とベジータは真相を突き止め、ゴクウブラックを戻すためにタイムマシンで未来の世界に向かうのでした。


いかがだったでしょうか。これだけ作品があると興味があっても全部を観るのは難しいので、タイムリープできたら全部のアニメを好きなだけ見られるのなと思います。