7月19日放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ)は、局アナからフリーに転身した徳光和夫さん(元日本テレビ)、安東弘樹さん(元TBS)、登坂淳一さん(元NHK)らが出演。「局アナを辞めた理由」や「フリーになってからの収入」を語った。
中でも興味深いのは、今年1月にNHKを退局した登坂淳一アナで、フリー転身後のギャラが「驚くほど上がった」と明かしている。(文:okei)
局アナを辞めた理由、登坂アナ「周りのレベルが低い」
局アナを辞めてフリーになった理由について、元TBSの安東さんは、「自分の時間がない」、徳光さんは「久米宏のおかげ」と題されたエピソードを語ったが、登坂さんが語るときに番組が用意したタイトルは「周りのレベルが低い」という理由だった。登坂さんは「違いますよ」と笑いつつ、後輩の育成にあたったときのことを明かした。
例えば選挙の前、「300人の候補者の資料を作って覚えておくと、画面を見ながらやれるよ」と教えたが、「それは多くの人には役に立たない、難しすぎる」と言われたそうだ。
「簡単なやり方を教えてくれと後輩に言われ、NHKの中で新しいことをやるのはもう難しいなと思って、それで」
と、NHK退局を決めたときの心情を語った。300人の資料作りに、登坂さんは真摯に取り組んできたのだろうが、仕事に対する姿勢や能力のズレを、後進や周囲に感じてしまったのだろう。
フリーになってからのギャラに驚愕 NHKの平均年収は1100万円
また、登坂さんはフリーに転身した後の給料を、「驚くほど上がりました」とも語る。
「テレビ1本分、ラジオ1本分のそれ(ギャラ)が、出た時間もそれほどでもないのに、"こんなにあるんだ!"っていうくらい」
と興奮気味に語ると、MCの松本人志さんが「我々が思っているほどNHKが高くないっていうことですか?」と質問。登坂さんは「NHK全然高くないです!」と即答していた。ちなみに安東さんが調べたNHKの年収は「平均で1100万円」だという。安東さんは「民放よりは確かに、安いみたいです。僕が言うとすごい嫌な感じになりますけどね」と話し、周囲の笑いを誘っていた。
筆者が調べた各局の大卒初任給も、NHKは他の局と比べて低かった。いくつかを高い順で挙げてみると、25万7000円(日本テレビ)、24万5500円(フジテレビ)、24万3030円(テレビ朝日)、23万7600円(テレビ東京)、21万3360円(NHK)となる(「会社四季報2019年度版」東洋経済新報社より)。NHKは経常事業収入(売上高)が在京キー局と比べて一番高いのに、給料はそれほどでもないようだ。
「退職金はもらえたのか?」という質問では、登坂さんは 「もらいました!もらえただけでありがたい」と笑顔で答え、勤続年数は20年と10か月ほどだったと話した。すると徳光さんが「2000万くらい?」と具体的な金額に切り込み、登坂さんは「エッ!?」と動揺。「全然全然!全然ですよ、全く!」と全力で否定し、金額は明かさなかったものの、はるかに少ないと言わんばかりだった。