今夏の土用の丑の日は7月20日と8月1日、この日が近づくとスーパーや牛丼チェーン店などにも「ウナギ」の文字が並びだす。しかし、絶滅危惧種のウナギを食べるのは後ろめたい、という人もいるだろう。
そんな中、話題になっているのが「土用のたれめし(蒲焼のたれ味)」。関東大学生協で販売される、甘いタレをかけたごはんだ。つまりうな丼のウナギ抜きが198円で食べられるというのだ。茨大生協購買部のツイッターによると、
「『土用の丑の日にうなぎの販売を行わない』という決断をした大学生協です。絶滅危惧種うんぬんは関係なく、単純に価格の問題です。代わりにこちらをご利用ください」
とのことだ。キャリコネニュース編集部も食べてみた。
白米に塗られたウナギのタレ、山椒をかけるとうな丼感がアップ
筆者が購入したのは電気通信大学の生協。朝10時、開店してすぐにも関わらず、3人ほどの学生が購入していた。電通大では駄菓子「蒲焼さん太郎」(12円)が付いて198円となっていた。ありがたい限りだ。
パックの中には、タレがかかった茶色い飯が詰められている。レンジで温めると甘く香ばしいタレの匂いが漂い、食欲が刺激される。これに「蒲焼さん太郎」を乗せたが、米の上に駄菓子が1枚だけ乗っている姿を見ると気持ちまで貧相になる。
せめてと思い、事前に調達していた「蒲焼さん太郎」を2枚追加すると、少しうな丼っぽくなった。なんとなく気持ちも満たされるので、「蒲焼さん太郎」は奮発して3枚用意するのがベターだろう。
まず米から食べてみると、敷いた白米の上にタレが塗られている。タレを満遍なく絡ませたい筆者としては少し残念に思えた。しかし醤油・砂糖・みりんなどで作られたタレは甘さとしょっぱさの塩梅が絶妙だ。山椒をかけると「うな丼感」が一気にアップした。
蒲焼さん太郎と食べるとジャンキーさマシマシ!
残念ながら、「蒲焼さん太郎」と一緒に食べると、うな丼を食べている感は減る。しかし「蒲焼さん太郎」は味付けが濃いためジャンキーなごはんとして、これはこれでアリなのでは、という気になる。さらにマヨネーズをかけてもいいかもしれない。
正直、筆者はうな丼をここ数年食べておらず、もうウナギの味はうろ覚えだ。ただ実家で暮らしていたときは、ウナギよりタレが好きだった。一杯食べ終わると、必ず白米をおかわりしてタレをかけて食べていた。
この「土用のたれめし」は実家への郷愁と、タレと山椒さえあればいいということを思い出させてくれた。ウナギがレッドリストから削除されるまで、たれめしで凌ぐのもまったくもってやぶさかではない。