今年の土用の丑の日は7月20日と8月1日。この日が近づくと、ウナギが恋しくなる人もいるだろう。しかし近年、価格の高騰のニュースが続き、そもそも「絶滅危惧種のウナギを食べるのはどうなのか」という議論もある。
そんな人におすすめなのがウナギの代替食品だ。最近はナマズやナスを蒲焼にしたものが出ているが、今回はかまぼこメーカーが販売している「うな次郎」(一正蒲鉾)を紹介したい。筆者はローソンで、1パック2枚入りで354円で購入した。同商品は魚のすり身で作ったうなぎの蒲焼風で、パッケージには「本品はうなぎではありません」の注意書きがされている。
見た目のウナギ感が強すぎて、ハードルが上りすぎてしまう
同商品はレンジで1分程度温めれば食べられる。蓋を途中まで開け、付属小袋を取り出して温めると、練り物だからかおでんのような匂いが漂った。取り出すと見た目はスーパーで見かけるウナギのようだ。蒲焼の凹凸感が見事に再現されている。
うな次郎を白米の上に乗せる。厚さは一般的なスーパーのウナギの同程度だ。タレをかけると照り感も増し、これぞ家庭で食べるうな丼!といった見てくれになった。また山椒のピリリとした香りで唾液が分泌され、気分が高まってくる。
うな次郎には、一応「皮」のようなものもある。中々箸が入らないところもウナギ感がある。しかし身を口にすると、やはり白身魚の練り物だった。食感はほろほろした豆腐ハンバーグのようで少し拍子抜けてする。「皮」の味はよくわからなかった。
食べ進めていくと、段々魚肉ソーセー感が増してくる。少し海の魚っぽさが残っているが、山椒が多めにかかっている場所は「あっ、うな丼の味だ」と感じられる。個人的にはもう少しタレと山椒があればもっと美味しく食べられた気がする。
やはりどれだけ見た目がウナギであっても、これは「うなぎの蒲焼風」であり、但し書きの通り「本品はうなぎではない」。しかしこの値段で疑似うな丼体験が出来るので、雰囲気は値段以上に楽しめた。「うな次郎」は非常にフォトジェニックな商品だと言えそうだ。